2017 Fiscal Year Annual Research Report
原史料メタ情報の生成・管理体系の確立および歴史知識情報との融合による研究高度化
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15H01722
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山家 浩樹 東京大学, 史料編纂所, 教授 (60191467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 譲 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00164971)
高橋 則英 日本大学, 芸術学部, 教授 (10188039)
尾上 陽介 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00242157)
井上 聡 東京大学, 史料編纂所, 助教 (20302656)
松澤 裕作 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 准教授 (20361652)
山田 太造 東京大学, 史料編纂所, 助教 (70413937)
松村 敦 筑波大学, 図書館情報メディア系, 助教 (40334073)
田中 大喜 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (70740637)
後藤 真 国立歴史民俗博物館, 研究部, 准教授 (90507138)
箱石 大 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (60251477)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本史 / 情報図書館学 / ディレクトリ・情報検索 / 史料学 / 歴史史料情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
原史料の調査から得られる多様なメタデータを総合し、汎用的な利活用を実現するため、前年度に続き3つの研究ユニットのもと、互いに連携を維持しつつ、実践を進めた。 (1)原史料情報の生成と管理スキームの確立研究においては、前年度に引き続き、史料編纂所における史料修理事業に関連して蓄積してきた古文書・古記録の紙質情報を遡及的に集約するとともに、700点余のガラス乾板調査を行って情報の獲得に努めた。かかる諸情報は(3)において本格稼働に入った「史料情報統合データベース」に登録し、多角的に利活用可能な環境整備を行った。またガラス乾板調査をめぐる学術情報の共有という観点から、研究集会「写真資料の保存と学術資源化」を開催し、国内外から多数の参加を仰いだ。 (2)原史料所蔵・伝来情報の検出・整序と利用・公開スキームの確立研究においては、史料編纂所の史料収集活動を記録した往復(全430冊余、明治23~昭和26年)のうち、約120冊(昭和4~14年)の調査・撮影を完了し、あと50冊余を残すばかりとなった。調査・撮影を終えた簿冊は、長期保存を可能とする装備を施し、書庫に収容するとともに、記載情報については逐次データ化を推進した。 (3)史料メタデータ管理システムの確立と既存歴史知識情報との融合研究においては、前年度構築した「史料情報統合管理システム」の本格的運用に着手し、既存データ群の入力を実践した。あわせて史料編纂所歴史情報処理システムが擁するデータベース群との円滑な連携を実現するための調整を進めた
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多様な原史料に関するメタ情報の集積、および史料の来歴に関わる諸情報の集積は、前年度に引き続き順調に進捗しており、関連分野の調査成果を含めて「史料情報統合管理システム」を媒介に有機的な結びつきを生成しつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)原史料情報の生成と管理スキームの確立研究においては、精密な方法論が確立しつつある紙媒体史料にとどまらず、それ以外の多様な史資料群に対象を広げ、調査情報の生成・管理・活用スキームを確立することを目指してゆく。 (2)原史料所蔵・伝来情報の検出・整序と利用・公開スキームの確立研究においては、史料収集の活動記録である往復総体につき調査・撮影を終えるとともに、記載内容のデータ化を推進することで、近代史学における史料調査の来歴を明確化し、かつ既存データベース群との連結を通じて、汎用的利活用の方向性を見出してゆく。 (3) 史料メタデータ管理システムの確立と既存歴史知識情報との融合研究においては、「史料情報統合管理システム」を中核におき、史料編纂所歴史情報処理システムが擁するデータベース群との連接を強めるとともに、機関間の双方向的な情報共有が可能となるような環境構築を目指してゆく。
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Research Products
(19 results)