2017 Fiscal Year Annual Research Report
Control mechanism of cell differentiation by combining mechanics with topology
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15H01800
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牛田 多加志 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50323522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 克子 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (90343144)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | トポロジカル表面 / 細胞分化コントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,分化コントロールのためのトポロジカル表面の創製および引張応力負荷技術の開発を並行して進め,それらの技術を統合することによりメカニクスとトポロジーの複合化システムの開発を進める.そして,これらのシステムを用いて,主に骨髄性幹細胞を新規に作製したトポロジカル表面上で培養し,動的な引張応力負荷実験を実施し,それらの実験結果を総合して,メカニクスとトポロジーを複合化させたシステムの開発および総合的評価を行うことを目標としている. 今年度は,トポロジカル表面で培養された細胞に引っ張り応力を負荷し,その状態をリアルタイムイメージングする技術の開発を進めた.培養細胞をリアルタイムで観察する時の顕微鏡の視野はおおよそ100umである.一方,細胞に引っ張り応力を負荷する折りのひずみは10%から20%である.細胞に10%から20%のひずみを負荷しながら,細胞を顕微鏡の視野内に留め,リアルタイム観察するためには,精密なステージの位置コントロールが必要である.本研究では,そのためにステッピングモータをトポロジカル表面の両端に配置し,それぞれのひずみ量をリアルタイムでコントロールする技術,さらにトポロジカル表面が設置されているステージのX軸位置をコントロールしながら視野内の細胞の位置を補正する技術,これらの技術の開発を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の最終的な目標は,様々なトポロジカル表面に細胞を培養し,トポロジカル表面からのシグナルに併せて,引張応力負荷によるシグナルを複合化させることによる効果を分化というキーワードで検証することである.その目標の為には,引張応力負荷下における細胞をリアルタイムで観察する技術の開発は必要不可欠である.今年度に進めた技術開発は引張応力負荷下における細胞をリアルタイムで観察する技術であり,この意味で研究は順調に進捗したと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
トポロジカルな表面で培養された細胞が,如何にトポロジカルな表面からシグナルを受容し,遺伝子発現やマトリックス産生,さらには分化コントロールされるかの分子メカニズムを,シグナル伝達レベルで検証する.骨芽細胞分化,軟骨細胞分化に留まらず,これまで知見が殆ど蓄積されていない破骨細胞分化にまで,その検証の範囲を広げる予定である.
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Research Products
(29 results)