2016 Fiscal Year Annual Research Report
人工神経接続による革新的なニューロリハビリテーション法の創出
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15H01818
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西村 幸男 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20390693)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | リハビリテーション / トランスレーショナルリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
非侵襲的に上肢筋と脊髄歩行中枢間を繋ぐ人工神経接続装置を用いて、脊髄損傷患者の随意歩行の機能回復について検討した。その結果、5人中3人の脊髄損傷患者が、2ヶ月以上繰り返し、人工神経接続によるリハビリを行ったところ、人工神経接続なしでも随意的に歩行運動が出来るまでに回復した。そのうち一名は、立位にて自分の体重を支えながらの随意歩行が出来るまでに回復した。 また、この人工神経接続の副作用の調査を行ったところ、歩行運動を誘発する腰髄のL1-L3への磁気刺激では痛みは誘発されないが、そこよりも吻側あるいは尾側に刺激位置を変えると刺激部位に痛みが生じたり、内臓に違和感があることが分かった。これにより、副作用が少なく、歩行の機能再建に効果が高い刺激部位はL1-L3であることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
実際の脊髄損傷患者の機能回復に成功したことは世界発の成果である。また、人工神経接続の副作用の一部を明らかに出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
非侵襲的な人工神経接続装置の安全性について検討するために、自律神経応答などを調査する。さらに、脊髄損傷患者の実験参加者を増やし、人工神経接続の長期的な効果について検証する。
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Research Products
(13 results)