2019 Fiscal Year Annual Research Report
Kingship and Legitimacy of Islamic Dynasties
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15H01895
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90274993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋葉 淳 東京大学, 東洋文化研究所, 准教授 (00375601)
小笠原 弘幸 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (40542626)
二宮 文子 青山学院大学, 文学部, 准教授 (40571550)
清水 和裕 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (70274404)
真下 裕之 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (70303899)
後藤 裕加子 関西学院大学, 文学部, 教授 (80351724)
高松 洋一 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90376822)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | イスラーム / 王権 / 写本 / 法制度 / 多文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、これまで十分に扱うことができなかったテーマを扱った。10月前半にアメリカ・ラトガース大学のAudrey Truschke氏を招聘し、講演会「サンスクリット文書から見るムガル朝の王権」を開催した。このプロジェクトではこれまで、ムスリム側・ペルシア語の史料に基づいて、ムガル王権について論じてきたが、ヒンドゥー教徒にとってはどのような王権であったのか、別の視角が得られ、刺激的であった。10月後半には、イラン・カーシャーン大学のMohammad Reza Ghiyasian氏を招聘した。挿絵入り写本の権威である氏のラシード・アッディーンの『集史』やハーフェズ・アブルーの『歴史集成』についての知見は、王権を研究する際の基本史料を扱う際に不可欠なものであり、日本の写本研究・美術史研究に大いに刺激となった。京都大学、東京外国語大学で国際ワークショップ、東京大学で講演が行われた。2月には、中央アジア近現代史研究の世界的な第一人者であるPaulo Sartori氏(オーストリア・アカデミー・イラン学研究所)を招聘した。筑波大学で中央アジアのムスリム地域を支配したロシア帝国が正統性を得るためにイスラーム法をどう扱ったかの講演会を開き、また、帝国法とイスラーム法の関係について、京都大学国際ワークショップにおいて議論された。ヒヴァ・ハーン国のアーカイブズのあり方についても、彼の刺激的な議論に触れることができた。 2月には、これまで扱うことができていなかったマムルーク朝とソコト・カリフ国についての研究会を開催した。カイロにいたアッバース家のカリフが時期によってはそれなりの政治的・社会的立場を持っていたこと、西アフリカまで広がったイスラームが、カリフ概念を彼の地にもたらし、独特の王朝建設につながった興味深い事例について知ることができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(29 results)