2017 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of carbon nanowall sheet edge electronics and differentiation induction control of single cell
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15H02032
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀 勝 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80242824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 博基 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50345930)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | プラズマ / カーボンナノウォール / グラフェンエッジ / 骨芽細胞 / 骨化 / 周波数 / 壁密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、単一立体細胞の分化誘導制御技術の開発について、その高度化と作用機序の解明を遂行した。昨年度までに、カーボンナノウォール(CNW)足場上でのヒト由来骨芽細胞様細胞 (Saos-2)の培養において、導電性のCNW足場を介した周波数10 Hzの電気刺激を加えた場合にのみ、特異的に27%の細胞数の増加と56%の分化抑制が生じることを確認している(商用ディッシュとの比較)。また蛍光顕微鏡観察や走査型電子顕微鏡観察において、細胞の集合体であるノジュールや、CNWsの形状を反映した細胞先端の形状などを確認している。しかしながら、CNW特有のどのような物性・ナノ構造が、電気刺激との相乗作用を誘起しているかは明らかとなっていなかった。そこで本年度は、電気刺激を重畳した細胞培養における、CNW密度対するの細胞増殖速度と骨化度に依存性について明らかにした。具体的には、隣接する壁間隔が208 nm(高密度)と341 nm(低密度)の2種類のCNWを、ラジカル注入型プラズマ励起化学気相堆積装置を用いてTi基板上に成長し、同基板上でSaos-2を37度、二酸化炭素5%の環境で培養した。電気刺激は方形波をTi基板に印可した。電気刺激の電流振幅を113から371 nAまで変化して96時間培養後における細胞数を調べた結果、いずれにおいても低密度(壁間隔341 nm)なCNWの場合にのみ、優位な細胞数の増加が見られた(226 nAの場合において58%増加)。また蛍光試薬(Fluo-4AM)を用いて細胞内カルシウム量のイメージングを行ったところ、低密度なCNWの場合にのみ、電気刺激印可後に細胞内からCa2+の増加を示す蛍光シグナルの増大が観測された。すなわち、CNW表面のシートエッジと電気刺激とのシナジーによる細胞増殖と分化の変化が示唆され、多様な再生医療における新しい細胞制御技術の確立が期待される。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)