2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H02051
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
金銅 誠之 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (50186847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 伊知朗 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10235616)
小木曽 啓示 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40224133)
馬 昭平 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (80633255)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エンリケス曲面 / 自己同型群 / 正標数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の実施計画は、正標数も含めたエンリケス曲面のモジュライ空間や自己同型の研究が中心テーマの一つであった。特に標数 2 のエンリケス曲面の研究は 1970 年代に Bombieri と Mumford により始まり、位数 2 の群スキームの様子で 3 種類(古典的、特異、超特異)に分類されるが、あまり具体的なことは分かっていなかった。桂利行(法政大学)との共同研究で、古典的および超特異エンリケス曲面からなる 1 次元族の構成に成功した。これは Ekedahlと Sheperd-Barron による標数 2 のエンリケス曲面のモジュライ空間の記述に関する結果の具体例を与えるものである。また複素エンリケス曲面でその自己同型群が有限となるものの分類は 1980 年代に Nikulin と研究代表者によりなされたが、標数 2 の場合は未解決である。複素エンリケス曲面の場合に現れるもののうち、標数 2 で存在するかどうかを集中的に研究した。京都に滞在中の Dolgachev との研究連絡を経て、一つのケースを残して、存在、非存在を決定した。特に桂利行氏との共同研究で、1940 代に G.Fano が構成した有限自己同型群を持つエンリケス曲面が古典的、超特異エンリケス曲面の 1 次元族として標数 2 においても存在することを証明した。証明には格子理論に付随した鏡映群の理論、Rudakov-Shafarevich によるベクトル場による商曲面の構成方法を用いた。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)