2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive study of geometric complex analysis
Project/Area Number |
15H02057
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平地 健吾 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (60218790)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 多変数函数論 / L2拡張定理 / 双有理幾何学 / 特異点論 / ツイスター空間 / CR幾何学 / ベルグマン核 |
Outline of Annual Research Achievements |
7月には国際会議「多変数複素解析葉山シンポジウム」8月には「函数論シンポジウム」9月には若手研究者の中心とした「函数論サマーセミナー」を開催し研究成果発表を行った.東京大学では毎週複素解析幾何セミナーを実施した. 平地は変形複体を用いてCR構造のモジュライ空間を研究し球面の剛性定理へ応用した.大沢健夫は最良定数つきのL2拡張定理の新しい定式化を与えるとともに,Bargmann-Fock空間における拡張定理を示した.高山茂晴は複素多様体間の射影的な射fの一点でのファイバーX_0の退化の様子を研究し,fの双有理モデルの取り換えにより,X_0の特異性が緩やかであるようにできるための条件を多重種数のある等式として与えた.松村慎一は双有理幾何学に現れるLC特異点で機能する単射性定理を研究し,LCよりマイルドなPLT特異点で機能する単射性定理を得た. 本多宣博は代数的なツイスター空間の構造解析を行い,反標準系の半分がペンシルになっているとき,その何倍かがある単純な構造を持った有理多様体への二重被覆写像を引き起こすことを示した.吉川謙一はアーベル的3次元カラビ・ヤウ軌道体に対するBCOV不変量を二通りの方法で構成し,それらが充たす微分方程式を決定した.神本丈は特異点論において重要な概念であるニュートン多面体のテクニックを調和解析および多変数複素解析の問題に応用した.奥間智弘は具体的な特異点の位相型を固定して幾何種数などの基本的な不変量の値域を決定し,楕円型特異点について正規化された節減数およびイデアルのコホモロジーの次元の値域を決定した.伊師英之は多変量解析における指数型分布族と多変数函数論における再生核ヒルベルト空間の理論の関係について基礎的な考察を行った.辻元は有界擬凸領域上の擬凸族のベルグマン核についての不等式を導いた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに国際会議及び国内向けの研究集会が開催され盛んに研究成果発表と研究者の交流が行われている.各個人の研究も研究実績にあるように滞りなく進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
7月には国際会議「多変数複素解析葉山シンポジウム」(代表:吉川謙一)を開催する. 9月には若手研究者の中心とした「函数論サマーセミナー」(代表:野瀬敏洋)また冬には国内の研究成果発表の場として「函数論シンポジウム」を開催し(代表:松本和子)当該分野の相互理解をはかる.東京大学では毎週セミナーを実施し,研究者間の情報の共有をはかる.今年度は野村亮介氏(特任研究員)がセミナーの実務的な運営を行う.
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Research Products
(45 results)
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[Presentation] 標準束の複素幾何学2016
Author(s)
高山 茂晴
Organizer
日本数学会2016年度秋季総合分科会
Place of Presentation
関西大学
Year and Date
2016-09-16 – 2016-09-16
Invited
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