2015 Fiscal Year Annual Research Report
Sequence-Regulated Vinyl Polymers via Precision Radical Polymerization
| Project/Area Number |
15H02181
|
|---|
| Research Institution | Nagoya University |
|---|
Principal Investigator |
上垣外 正己 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00273475)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | ラジカル重合 / リビング重合 / ラジカル付加 / 連鎖重合 / 逐次重合 / 定序配列ポリマー / モノマー配列制御 / ビニルポリマー |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、合成高分子における究極の課題であるモノマー配列制御に関して、ビニルモノマーを原料として用い、一分子ラジカル付加反応、ラジカル連鎖重合、ラジカル逐次重合などを駆使して、配列制御ビニルポリマーを構築することを目的としている。
本年度は、主に、（1）ラジカル連鎖重合と（2）ラジカル逐次重合において、高度なモノマー配列制御を可能とする重合系の開発を行った。また、（3）一分子ラジカル付加反応により構築した側鎖配列組込モノマーのラジカル連鎖重合についても検討し、主鎖と側鎖の配列制御について検討を行った。
（1）ラジカル連鎖重合における選択的連鎖生長反応による配列制御ポリマーの開発：リモネンと、種々の置換基を有する2種類のマレイミド誘導体との三元共重合をフルオロアルコール中で行うことで、リモネンとマレイミド誘導体は1:2の連鎖を保ちつつ、2種類のマレイミド誘導体はグラジエント構造を有するような配列制御ポリマーの合成が可能であった。さらに第三成分モノマーとしてメタクリル酸エステルなどのモノマーを用い、より高度なモノマー配列制御を検討した。
（2）配列組込モノマーのラジカル逐次重合による配列制御ポリマーの開発：非共役二重結合と活性な炭素－塩素結合の間に、種々のビニルモノマーがABCDなどの配列で組み込まれたモノマーを一分子ラジカル付加により合成し、これらをラジカル逐次重合することで新規配列制御ビニルポリマーの合成を行った。
（3）配列組込モノマーの選択的ラジカル連鎖重合による主鎖・側鎖配列制御ポリマーの開発：同様な一分子ラジカル付加により、マレイミドの側鎖にビニルモノマー配列が組み込まれた一連のオリゴモノマーを合成し、スチレンなどとのラジカル共重合を行い、側鎖と主鎖に配列の制御されたビニルモノマー連鎖をもつ配列制御ポリマーの合成に成功し、ポリマーの物性に及ぼす影響を考察した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度における本研究では、（1）ラジカル連鎖重合、（2）ラジカル逐次重合、（3）一分子ラジカル付加反応により構築した側鎖配列組込モノマーのラジカル連鎖重合について検討することを予定し、それぞれについて成果が得られた。ラジカル連鎖重合については、予期せぬ結果が得られたため、科研費の繰越を行い、それについても検討することで新たなモノマー配列を見出した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
初年度における本研究では、（1）ラジカル連鎖重合、（2）ラジカル逐次重合、（3）一分子ラジカル付加反応により構築した側鎖配列組込モノマーのラジカル連鎖重合についても検討することを予定し、それぞれについて成果が得られた。ラジカル連鎖重合については、予期せぬ結果が得られたため、科研費の繰越を行い、それについても検討することで新たなモノマー配列を見出した。
|
