2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H02286
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 功 京都大学, 工学研究科, 教授 (70183861)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 第一原理計算 / データサイエンス / 2次電池正極材料 / 材料探索 |
Outline of Annual Research Achievements |
[Ⅰ]多数の第一原理計算を多重実行するための技術開発,[Ⅱ]結晶構造を記述子化する手法開発,[Ⅲ]クリギングなどの効率的な探索法の開発・適用を行った。[Ⅰ]のうち,第一原理計算を誤りなく多重実行するための汎用アルゴリズムとツールの開発と,統計力学処理を正確に行うためのアルゴリズム開発を行った。本研究の目的は,多数の第一原理計算に基づいて材料特性の推定と探索を逐次的に改善するという独創的な手法を開発し,これを具体的な材料系に適用して有用性を実証することである。その対象として,2次電池正極材料を選択し,当初の課題であった材料探索空間の大幅拡張を結晶構造の記述子化により解決し,優れた物性を有する材料の開発を行った。 また,開発した汎用ツールを用いて第一原理計算による材料物性のデータセットの作成を行い,第一原理計算による凝集エネルギーのデータセットを構築した.その後,凝集エネルギーのデータを用いて,化合物を表現する記述子の検討を行った.具体的には,様々な組成や異なる大きさの単位胞の化合物を表現する方法として,化合物を原子の集合として捉え,それぞれの原子の元素情報や配位環境の情報の分布として表現する方法を考案した.分布の類似度を化合物の類似度とみなし,凝集エネルギーについての予測モデルを構築し,記述子の性能を評価した.また,モデル予測誤差だけでなく,ベイズ最適化の効率化に対する記述子の性能についても評価した.その結果,従来の近似的な記述子よりもかなり高精度な予測が可能となることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初2年を要すると見込んでいた,第一原理計算を誤りなく多重実行するための汎用アルゴリズムとツール,統計力学処理を正確に行うためのアルゴリズム開発に長足の進展があり,実材料探索フェーズへスムーズに移行することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで熱統計力学計算のアルゴリズムを確立させて,具体的な材料特性の推定と探索を行ってきたが,法則性が未知である固体電解質および熱電変換材料に対し並行してチャレンジをする。また,機械学習の手法を使った物理法則の発見を目指すとともに,実験研究者の協力も得て,探索結果の実証を目指す。
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Research Products
(2 results)