2016 Fiscal Year Annual Research Report
Immune response of kuruma shrimp against microbial infections
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15H02462
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| Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
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Principal Investigator |
廣野 育生 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00270926)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 秀裕 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (20314635)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | クルマエビ / 病原微生物 / ホワイトスポットウイルス / 腸炎ビブリオ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
1. クルマエビゲノムに存在しているWSSV遺伝子のホモログのWSSV感染・発症との関係解明
クルマエビゲノムに存在するWSSV遺伝子のホモログの内、WSSV感染との関与が示唆された遺伝子2種類について組み換えタンパク質を作製し、この組み換えタンパク質に対する抗体をウサギで作製した。作製した抗体を用いてホモログ遺伝子タンパク質のクルマエビ体内での局在を調べたが、目的のタンパク質は検出されなかった。このことからクルマエビゲノムに存在するWSSV遺伝子のホモログからタンパク質は生産されないことが示唆された。このことから、クルマエビゲノムに存在するWSSV遺伝子から転写されるRNAはnon-coding RNAとしてRNA干渉に関与している可能性が示唆された。
2. V. parahaemolyticus EMS/AHPND株の病原性発揮に必須のクルマエビのタンパク質の機能解析
EMS/AHPND毒素産生V. parahaemolyticusをホルマリンで不活化し餌と混合しバナメイエビに投与したところ２～５％のエビが生存することがわかった。これら生き残ったエビの遺伝子発現を調べたところ、特異的に発現している遺伝子を見つけることができた。今後、この遺伝子産物がEMS/AHPND毒素の毒素耐性に関与しているかを明らかにする必要がある。
毒素受容体の探索を行い、毒素受容体候補を得ることができた。これら毒受容体候補についても、今後、詳細に解析を進める必要がある。
3. 病原微生物数の違いによるクルマエビ免疫応答については、抗菌タンパク質でファミリーを形成しているクラスチンについて種々組織で遺伝子発現パターンを比較したところ、クラスチンのタイプにより発現する組織が異なることがわかった。これらの遺伝子発現パターンの違いが病原微生物のタイプによって異なるのか解明する必要がある。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
クルマエビゲノムに存在しているWSSV遺伝子のホモログのWSSV感染・発症との関係解明については、クルマエビ類のゲノムにWSSVホモログが広く存在し、WSSV感染により発現が変動することを明らかにした。さらに、これら遺伝子はたんぱく質としてではなく、RNAとして昨日している可能性についても見つけることができ、機能解明が順調に進んでいる。
V. parahaemolyticus EMS/AHPND株の病原性発揮に必須のクルマエビのタンパク質の機能解析については、毒素耐性エビで特異的に発現する遺伝子を同定し、本感染症の病原性メカニズム解明も順調に進んでいる。
以上のことより、本研究は計画通りに順調に進んでいると考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
クルマエビゲノムに存在しているWSSV遺伝子のホモログのWSSV感染・発症との関係解明については、本ホモログに関して分子進化的な研究とWSSV感染試験を進めることにより、WSSVに対するエビ類の感受性と病原性についての関係について解明につながると考えている。
V. parahaemolyticus EMS/AHPND株の病原性発揮に必須のクルマエビのタンパク質の機能解析については、毒素の受容体を解明することと毒素耐性に関与するタンパク質を同定することにより本感染症の病原性解明と防除法開発につながるものとを考えている。
病原微生物数の違いによるクルマエビ免疫応答については抗菌タパク質ファミリーにおいて、遺伝子発現動態を詳細に比較解析することにより、クルマエビ類の生体防御機構と病原微生物に対する応答機構の解明に繋がると考えられる。
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Research Products
(11 results)
