2017 Fiscal Year Annual Research Report
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15H02665
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
徳山 豪 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (40312631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
全 眞嬉 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (80431550)
Korman Matias 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (80732718)
小池 敦 一関工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20639166)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アルゴリズム理論 / 計算幾何学 / 動力学的データ構造 / 時系列データ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では計算幾何学の新しい理論構築と応用を目指して、非決定性を持つ連続データ変化に対応する動的かつ効率的なデータ構造化 の理論構築を行う。 幾何的な軌跡から作られる離散的構造の変化をデータ構造化する動力学的データ構造に関して、主に2つの改良を加え、実用的なモデ ルでの理論構築を行う。改良点としては、①動力学的データを圧縮し、高速検索を可能にする ②データの軌跡に非決定性を許して、 統計的最適化によって複数の離散構造を保持して、未来予測の柔軟性を与える。の2点を中心に検討する。これにより、地理情報管理 やアドホックネットワークの構築など様々な幾何学データ処理の重要問題の解決を行い、より柔軟かつ効率的な時系列データ解析を行 うことができる。平成29年度には、x本の論文及び多数の研究発表を行った。 特に高次元におけるデジタル直線族の構築に関する研究(Korman助教)は、それまで未解決であった計算幾何学の基幹的な問題に対する大きな前進として、格式あるSoCG国際会議で発表され、高い国際評価を得て居る。 また、多角形領域におけるルーティングの研究や、マトロイド理論を導入した、新しい最小木に関する研究など、多角的な視点からの計算幾何学研究を推進しており、高い実績を上げている。 また、本テーマに関しての国際共同研究を推し進め、多数の海外研究者の招聘を行い、また、オーストリアのグラーツ工科大学及びウイーン工科大学の研究者たちとの共同研究実績をベースにして、日本とオーストリア間の二か国共同セミナーの申請(日本側は学術振興会)し、採択された。セミナーは本年11月に行い、さらなる共同研究の推進につながると考えられえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画当初に想定していたより多くの論文発表を行い、すでにオランダ アイントホーヘン工科大学と日本の二か国交流に発展させて、国際的な研究組織を構築して高い成果を上げている。さらに本年度のオーストリア(グラーツ工科大学、ウイーン工科大学)との二か国交流を通じて、さらに国際的なビジビリティの高い研究組織化を行うことができ、非常に優れた進捗であると考えている。これは、当初の計画を超えた進展であると考える。 理論的な成果としても、すでに計算幾何学国際会議(SoCG),アルゴリズムと計算理論国際会議(ISAAC)などの格式の高い国際会議での論文発表を行い、その一部はTheoretical Computer ScienceやAlgorithmicaなど、本分野において重要な国際ジャーナルに論文として掲載されており、今後も数多い論文発表を用意しており、十分な成果であると考えている。 また、本研究の理論成果の実用的な活用を行う場として、ビッグデータ利活用プロジェクト(文科省)でのデータ融合解析アルゴリズムの設計への応用における交通データの解析、さらにIMPACTのタフロボティクスチャレンジプロジェクトのタフロボティクスビッグデータ解析の研究代表者を徳山が務め、特に災害救助犬に様々なセンサーを装備させてレスキュードッグとしての能力を高めるプロジェクト(サイバー救助犬プロジェクト)における幾何学的な軌跡や時系列データの解析を開始している。このように、様々な応用を可能にする理論プロジェクトとしても進捗は順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要の項に述べた3つの研究テーマについて発展的な研究を行うとともに、国内外の研究者との共同研究により理論的なアルゴリズム開発及び解析を行う。特に本年度には本基盤研究テーマに関わるオーストリアのグラーツ大学及びウイーン工科大学の研究者との二か国共同セミナーを11月初旬に日本において開催する。セミナーは学術振興会のプログラムとして、日本及びオーストリアの研究者については資金を当該プログラムから拠出するが、第三国からの研究者数人を招聘して、専門知識の供与とともに幅広い国際共同研究を実施するため、本基盤研究からそれらの第三国(米国、オーストラリア、オランダ、韓国からの研究者の招聘を予定している)からの招聘研究者の旅費を拠出する。セミナーで得られた成果は国内の研究会等で速報するとともに、国際的に格式の高い国際会議での発表を計画している。 また、これらの成果の実装及び計算機実験をシミュレーションにより行い、さらにデータ科学に関わる研究者との協力により実データでの実験を計画する。 また、研究室の保持する地図データを用いて、本研究で得られたアルゴリズムの実装を学生RAを中心に計画しており、その成果は国内外の研究会やワークショップで発表する予定である。 また、最終年度に向けて、成果の取りまとめを行い、報告書の作成を行うとともに、関連した国内外の研究者との打ち合わせを行い、今後の研究継続に向けたプロジェクトの立案と、必要な研究費獲得への計画を行う。
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[Journal Article] Faster Algorithms for Growing Prioritized Disks and Rectangles2017
Author(s)
Hee-Kap Ahn, Sang Won Bae, Jong Min Choi, Matias Korman, Wolfgang Mulzer, Eunjin Oh, Ji-won Park, Andre van Renssen, Antoine Vigneron
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Journal Title
Proc, ISAAC 2017, LIPIcs
Volume: 92
Pages: 3:1-3:13
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Routing on the Visibility Graph.2017
Author(s)
Bahareh Banyassady, Man-Kwun Chiu, Matias Korman, Wolfgang Mulzer, Andre van Renssen, Marcel Roeloffzen, Paul Seiferth, Yannik Stein, Birgit Vogtenhuber, Max Willert
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Journal Title
Proc, ISAAC 2017, LIPIcs
Volume: 92
Pages: 10:1-10:13
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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