2016 Fiscal Year Annual Research Report
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15H02690
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 弘純 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (80314409)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 行動検出 / センシング / プライバシー / 情報流通基盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,設置型トラッキングセンサーやスマートフォン内蔵センサー,GPS,ウェアラブルセンサーなど,多種多様なセンサーから実時間で発生する複数のセンシング情報を融合することで,個人や群集の存在およびアクティビティをリアルタイムに検出・把握し可視化する人や群衆の行動把握技術を開発する.さらに,個人のプライパシ保護要求を保証しながら行動情報をセキュアに流通させ,利活用するための行動情報流通基盤を構築している.同基盤により,これまで十分に集約共有きれてこなかった人や群衆の行動が安全に共有でき,大規模イベント時の混雑回避誘導や動線解析,施設滞在人数把握,徘徊者の行動解析やリアルタイム位置検出などが可能となる.現実的なシナリオでのシミテレーションや商業施設と連携した実証実験により有効性を示すことを目的としている.これに対し,(1) プライバシ保護要求を満足しつつ複数センサー情報を融合し個人と群集行動を把握・可視化する行動把握技術の開発,(2) 行動情報をセキュアに流通させ利活用する行動情報流通基盤の構築および (3)現実シナリオを想定したシミュレーションとフィールド実験による性能評価を実施することで計画を達成する.平成28年度は、昨年度に開発した行動センシングの技術高度化を図るとともに,プラットフォーム実装を始め,様々なアプリケーション分野におけるデータ収集を行い,その活用を図っている.それらの成果は,IEEEのTransactions論文誌およびモバイルシステムに関するACMのフラグシップ国際会議Mobisysなどにおける発表を含め,学術誌および国際会議録に計13件の論文掲載を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の目標としていたプラットフォーム開発を開始することができ,実際に屋内の人の行動,公共交通機関や屋外における人の行動情報を収集している.様々な応用分野における有効性を示しつつあり,順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度はシステム構築をさらに進めつつ,要素技術の高度化を実現する.さらに実社会でのセンシングとその活用事例を示すことで,提案する行動情報流通基盤の有用性を明らかにしたい.
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Research Products
(19 results)