2017 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルファブリケーションにおける著作権保護技術の研究
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15H02707
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鳥井 秀幸 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (20343642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上平 員丈 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (50339892)
鈴木 雅洋 常磐大学, 人間科学部, 助教 (30397046)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | コンテンツ流通・管理 / 3Dプリンタ / 著作権 / 情報ハイディング |
Outline of Annual Research Achievements |
実物体内部を微細構造化することにより微細パターンを形成し、このパターンを外部から非破壊で解析し、そのパターンが表現する情報の読み出しについて、次の二つの方法を検討した。 (1)サーモグラフィーを用いる方法:内部に熱伝導率が異なるパターン領域を含む物質中の熱伝導をシミュレーションによって解析し、解析結果に基づいて最適なパターン形状や配置を明らかにした。そして、これにより読み出しにおける分解能の限界を明らかにした。 (2)近赤外線を用いる方法:プラスチック材の多くは近赤外線に対して透過性の性質を示すことから、近赤外線光源で造形物を照射すると内部に存在するパターンが近赤外線カメラで撮像できると考え、以下の二通りの方法で内部にパターンを形成した場合について検討した。 (2-1)密度差を用いたパターン:造形物を同一材料で造形する場合の方法として、造形物内部の物質密度の違いで内部にパターンを形成する方法を検討した。近赤外線はプラスチック材を透過するが、一部は吸収されることから、密度差がある場合では、高密度領域を透過する光やより多く吸収され、密度差により形成されたパターンが透過像を撮像することによって解析できた。 (2-2)反射率の差を用いたパターン:2ヘッドの3Dプリンターで2種類の材料が使用できる場合の方法として、パターン領域をそれ以外の領域よりも反射率の高い材料で形成する方法を検討した。パターン領域は、反射像では高輝度領域として、透過像では低輝度領域として現れ、どちらでも読み取りができると期待できたことから、波長が850~1550nmの近赤外線を用いて撮像特性の波長依存性などを調べ、また、撮像画像によるパターン解析から最適なパターンの形成条件や埋め込み可能な情報量などを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究の目的、および平成29年度の研究実施計画をおおむね達成できているので、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した研究の目的、および平成30年度の研究実施計画に沿って研究を推進する。
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Research Products
(5 results)