2015 Fiscal Year Annual Research Report
電源・情報インフラが存在しない森林環境に最適化した統合型の空間情報センシング機構
Project/Area Number |
15H02722
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀬崎 薫 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (10216541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 章雄 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (60292794)
小林 博樹 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教 (60610649)
齋藤 馨 東京大学, 新領域創成科学研究科, 教授 (70215531)
中村 和彦 東京大学, 空間情報科学研究センター, 特任研究員 (70707075)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 環境音 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「電源・情報インフラが存在しない森林環境に最適化した統合型の空間情報センシング機構」の実現を目的とする。従来の電源・情報インフラの存在しない森林環境の空間情報センシングでは、固定型センサ設置のために、国立公園やの所有者や行政等ステークホルダーとの調整に多大な労力が必要である。また屋外設置のセンサであるため,設置・運用コストも莫大になる。そこで本研究では,A)実際の森林環境で長期・自律運用可能な必要最小限の固定型マイクセンサ機構、B)野生動物装着マイクセンサによる参加者センシング機構,C)固定型センサでの計測結果を元に、参加型センシングだけで固定型センサと同等以上の空間・密度で空間情報センシングを行う校正処理手法を明らかにして目的を実現する。平成27年度は”A)森林環境の複数箇所の環境音のリアルタイム配信・記録を実現する固定型センサ機構”の研究開発を実施した。野生動物の生息環境では都市環境のような電源・情報インフラは存在しない。ソーラー発電や衛星通信を用いた森林環境モニタリングは初期から存在する。しかし,ソーラーパネルの一部が太陽光に当てていなければ,出力や通信状況が著しく低下する可能性がある。さらには、このような特に森林環境にソーラーパネルを設置して無人で長期運用する場合は,木々の成長による影響が課題となる。従って,平成27年度ではシミュレーションを通し,固定型センサ設置環境において,植生の季節・年次変化を考慮し,最適な運用手法を検討し、実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
進捗状況に問題は無い。
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Strategy for Future Research Activity |
B)森林環境に生息する野生動物装着マイクセンサを用いた参加型センシング機構
B1)事前研究で開発・実証したプロトタイプをさらに単純化し,前年度で構築した基盤周辺に生息する野生動物に装着する。NFC による通信はA)で構築した電源・情報インフラを通じ行う。B2)NFC 対応の動物装着型線量計の構築については事前研究で用いたマイクをB1)に接続することで実現する。
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