2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on sound design based on degree of arousal and pleasure
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15H02771
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
添田 喜治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (10415698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 誠司 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (70357614)
下倉 良太 島根大学, 総合理工学研究科, 助教 (90455428)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | サウンドデザイン / 顕著性 / 不快度 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度等音圧レベル条件で,好ましく・目立つ鳥・虫の鳴き声を調査した.しかし,心理的な音の大きさ(ラウドネス)が結果に影響を及ぼすことが示唆されたため,等ラウドネス条件で,18種類の鳥の鳴き声,16種類の虫の鳴き声について,一対比較法を用いて,音の目立ち度(顕著性)を調べた. 鳥の鳴き声に関しては,カッコー,ウグイス,サンコウチョウが多くの被験者に目立つと判断された.虫の鳴き声に関しては.カッコー,ウグイス,サンコウチョウが多くの被験者に目立つと判断された. 複数音源存在下で目立つ音源を調べるため,複数音源存在下で,音源に対する注意が脳活動に及ぼす影響を脳磁界反応を用いて調べた.すなわち,音の物理情報が同じ条件において,注意の向け方の違いによる脳活動の違いを調べることで,注意を向けることが容易な音源を推定した. 脳磁界反応は,①θ(4-8 Hz),α(8-13 Hz),β(13-30 Hz),γ(30-50 Hz)の4種類の周波数帯ごとのパワーの解析,②単体の刺激音聴取時の脳磁界反応と混合刺激音聴取時の脳磁界反応の相関の解析,③単体の刺激音の振幅包絡と混合刺激音聴取時の脳磁界反応との相関の解析,を行った.解析①に関しては,θ帯域において,顕著性が高いウグイスの鳴き声が含まれている刺激を聴取したときのパワーが大きい傾向が見られた.しかし,他の帯域では,鳥の鳴き声に対する違いは見られなかった.また,注意の影響は見られなかった.解析②に関しては,相関をとる時間が早いほど相関係数は高く,高い周波数帯になるほど相関係数は低くなる傾向が見られた.また,相関の平均値が注意を向けている場合高くなる傾向が見られる.しかし,鳥の鳴き声に対する違いは見られなかった.解析③に関しては,相関係数は全ての条件においてあまり変化が見られなかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画書通り研究が進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
騒音下での顕著性に関連する心理・生理反応を解析する.
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Research Products
(13 results)