2015 Fiscal Year Annual Research Report
紫外線誘発皮膚癌発生における損傷乗り越えDNA複製の関与とそのメカニズムの解明
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15H02822
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
村雲 芳樹 北里大学, 医学部, 教授 (40324438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 靖高 北里大学, 医学部, 助教 (50733101)
蒋 世旭 北里大学, 医学部, 准教授 (70276153)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 損傷乗り越え型DNA複製 / 紫外線誘発皮膚発癌 / REV7 / 遺伝子改変マウス / 悪性黒色腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、皮膚特異的にREV7を高発現するトランスジェニックマウス(K14-Rev7 TG)の樹立と、ヒト皮膚癌でのREV7発現の免疫染色による検討を行った。K14-Rev7 TGマウスの作製のためK14プロモーターを持つ発現ベクターを入手し、マウスRev7 cDNAをK14プロモーター下に挿入してトランスジーン発現ベクターを作製した。K14-Rev7 TGマウスの作製は北里大学遺伝子高次機能解析センターに依頼して行った。生まれてきたマウスの中で、genotypingの結果、トランスジーンがゲノム内に組み込まれているマウスが7系統あった。野生型マウスとの交配により生殖細胞ゲノムへのトランスジーンの導入を確認した後に、尻尾の皮膚組織を用いて細胞抽出液を作製し、ウエスタンブロッティングにより各系統でのREV7蛋白発現を確認した。その中でRev7発現が特に高かった3系統と中等度の発現を示す2系統を残し、そのうちの発現の高い1系統を用いてさらなる研究を行うことにした。紫外線誘発皮膚癌高発現系マウスであるPolh欠損マウスは、学習院大学花岡文雄教授より提供して頂いた。現在、K14-Rev7 TGマウス、既に樹立済みのRev7欠損マウスとPolh欠損マウスとの間で交配を行い、2重遺伝子改変マウスを作成中である。 また、紫外線暴露との関連が明らかになっている表皮有棘細胞癌、基底細胞癌、悪性黒色腫の臨床検体を用いて、免疫染色によりREV7発現を検討した。その結果、悪性黒色腫でのREV7発現が、有棘細胞癌、基底細胞癌と比較して有意に高いことが明らかになった。悪性黒色腫において、REV7発現とKi-67陽性率との関連が認められ、REV7は細胞増殖に影響を与えている可能性が示唆された。今後、さらに悪性黒色腫症例を増やして、臨床病期とREV7発現の関連性を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
K14-Rev7 TGマウスの樹立とPolh欠損マウスの入手に時間がかかったため、Polh欠損マウスを用いて行う予定であった紫外線照射誘発皮膚発癌のプロトコールの最適化を行うことができなかった。その他の研究過程は概ね順調に進展している
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Strategy for Future Research Activity |
1)現在、K14-Rev7 TGマウス、樹立済みのRev7欠損マウスとPolh欠損マウスの交配により2重遺伝子改変マウスを作成中である。紫外線照射装置を構築して、紫外線誘発皮膚癌高発現系マウスであるPolh欠損マウスを用いて紫外線照射誘発皮膚発癌のプロトコールを最適化した後に、樹立した2重遺伝子改変マウスに紫外線照射することにより、REV7発現と皮膚癌発生率の関係の検討を行う。 2)2重遺伝子改変マウスの樹立後に、それぞれのマウスのケラチノサイト由来の培養細胞株を樹立し、紫外線誘発突然変異の発生率とREV7発現の関係を検討する。 3)昨年度のREV7発現の検討によりヒト悪性黒色腫にてREV7発現が高いことが明らかになったので、ヒト悪性黒色腫培養細胞株を用いてREV7をノックダウンし、悪性黒色腫の悪性形質とREV7発現の関連、紫外線照射後の突然変異発生率とREV7発現との関連を検討し、悪性黒色腫発生におけるREV7の関与について検討する。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] CD109 attenuates TGF-β1 signaling and enhances EGF signaling in SK-MG-1 human glioblastoma cells.2015
Author(s)
Zhang JM, Murakumo Y, Hagiwara S, Jiang P, Mii S, Kalyoncu E, Saito S, Suzuki C, Sakurai Y, Numata Y, Yamamoto T, Takahashi M
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun.
Volume: 459
Pages: 252-258
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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