2016 Fiscal Year Annual Research Report
複数遺跡から出土した遺物の関係性調査のための遺物組み立て・解析支援技術開発
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15H02945
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
今野 晃市 岩手大学, 理工学部, 教授 (90333476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 克胤 岩手大学, 理工学部, 助教 (80404804)
木下 勉 福井工業大学, 環境情報学部, 准教授 (80758095)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 情報システム / 情報考古学 / 3次元計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は,下記の4つのサブテーマに関して研究を実施した. (1) 点群穴埋め自動化(主担当:今野): 平成27年度に引き続き,ノイズの多い点群から完全な表面を持つ形状モデルを作るため,複雑な穴境界を持ち,島があるような形状を補間する手法を開発した.課題は,平成26年度から共同で研究を継続している海外共同研究者と実施する.平成28年度は手法を論文にまとめ,著名な国際会議へショートペーパーとして投稿した. (2) 複数接合資料混在マッチング(主担当:今野): 接合資料を点群ベースでマッチングするときに,剥離面同士が部分的に重なる場合,これまで開発してきた手法ではマッチングできなかった.平成28年度は,剥離面同士が部分的に重なる場合でもマッチング可能となるように手法を拡張した.また,複数接合資料混在させたマッチングが,全自動化できるように新たにアルゴリズムを開発し,成果をまとめているところである. (3) 土器形状近似による表面解析(主担当:木下): 平成27年度は,予定したポスドクが他大学で任用されたため,別のポスドクを雇用した,これによって開発が少し遅れたため,平成28年度は,ポスドク+大学院生の2名体制で,このテーマを実施した.具体的には,以下の(4)で活用するための土器表面模様抽出と,中心軸,口縁部抽出,可視化手法の検討などを行い,国際会議発表論文にまとめた.発表は6月を予定している. (4) 点群の直接展開と模様可視化(主担当:松山): 平成27年度に開発した手法をまとめ学術雑誌に投稿し,採択された.また,展開手法を拡張して,展開後の情報に高さを与え,文様がよりはっきりと可視化できるような方法を検討中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は,これまで遅れ気味であった(3)の体制を見直し,遅れを取り戻すことができた.(1),(2),(4)については,予定通り進んでることを確認している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,本課題の最終年度であり,研究成果をまとめ外部へ公表する.また開発中に明らかになっている,いくつかの新しい課題についてもまとめ,今後の研究内容を発展させるための計画を検討する.
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