2017 Fiscal Year Annual Research Report
気流構造の解明に基づくノンスーパーセル竜巻の発生予測の高精度化
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15H02994
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
佐々 浩司 高知大学, 教育研究部自然科学系理学部門, 教授 (50263968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 理恵 高知大学, 教育研究部自然科学系理学部門, 教授 (80253334)
宮城 弘守 宮崎大学, 工学部, 助教 (90219741)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 竜巻 / レーダー / 突風災害 / 室内実験 / PIV / 画像解析 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
ノンスーパーセル発生環境の再現について、一般風の中に冷気外出流が斜行して侵入するような、より現実の状況に近い環境を再現する実験を行なった結果、わずかな相対的気流速度の違いにより形成される局地前線の位置と、そこにおける水平シアーの方向が変化することを明らかにした。これに応じて、竜巻状渦が形成されやすい環境が上昇流域に安定した局地前線が形成される場合であることや、形成される竜巻状渦の回転方向も水平シアーの方向に対応して変化することを明らかにした。さらに局地前線先端の水平渦をティルティングにより立ち上げることにより、逆回転する一対の渦が形成される可能性も示した。 レーダーサイトに設置した監視カメラにより2017年9月17日に複数発生した竜巻を捉えることに成功した。このうち、物部レーダーサイトで捉えた渦は小規模な積乱雲ながらレーダーによっても反時計回転の渦を捉えるとともに、ちょうど地上観測地点を設置した城山高校上を通過した竜巻に対応して風向の急変や1hPa程度の気圧急低下、16m/s程度の最大瞬間風速を観測し、映像と合わせて竜巻であることを確認した。一方、安芸市に発生した2個の竜巻については、監視カメラで克明に漏斗雲を捉えていたにも関わらず、親雲が比較的小径の降水粒子で構成された積雲であったため、レーダーでは捕捉できなかった。 これらの監視カメラ画像を機械学習の一種である深層学習のうち、Yoloアルゴリズムを用いることにより、別途撮影された100枚程度の竜巻漏斗雲の教師画像を用いてレーダーで捕捉できない竜巻も3秒以内に検出可能であることを明らかにした。初期解析では解析アルゴリズムに合わせた画像変形などにより検出精度は比較的低かったが、改良点が明確になり、最終的に検出率は70%に向上した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)