2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of transscleral multi-drug delivery device for retinal disease treatment
Project/Area Number |
15H03015
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永井 展裕 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30400039)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ドラッグデリバリーシステム / 網膜 / 臨床応用 / 経強膜投与 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は経強膜マルチドラッグデリバリーシステム(経強膜DDS)を実用化するための研究である。これまで明らかになった課題を解決し臨床研究への足掛かりとする。複雑な病態を辿る網膜疾患に対しては、複数の薬剤投与による網膜神経保護が有効である。また、経強膜DDSが強膜上に密着して薬剤が網膜へ確実に届くことが重要である。H29は実用化に向けた最終確認試験としてサルに対する12箇月間の網膜毒性と眼内動態、およびデバイスの生物学的安全性試験と24か月間安定性試験を検討した。サル眼の強膜上にウノプロストン徐放デバイスを留置し、埋植前および埋植後3,6,12箇月目に網膜電図、光干渉断層計、眼圧、デバイス留置状態の確認を行った。左眼にデバイス埋植、右眼は未処置として左右眼の比較で毒性を評価した。その結果、網膜電図の振幅値は埋植前から埋植12箇月目において左右差はなかった。また、光干渉断層計による網膜組織の評価では視力の中心となる黄斑部において埋植前と比較して網膜層の厚みや構造に異常は見られなかった。眼圧も左右差は見られなかった。また、12箇月間持続的に網膜で薬物を検出した。以上から埋植12箇月間、網膜局所毒性を認めず薬物を持続的に送達できることがわかった。医療機器の製造販売承認等に必要な生物学的安全性評価および安定性試験を行った。ISO10993-5を参照しデバイス抽出物の細胞毒性試験を行った結果、細胞毒性を認めなかった。また、デバイスを3,6,9,12,18,24か月間保存後の薬物含量、徐放性、無菌性を評価した結果、含量低下や徐放性の変化を認めず、無菌性も問題なかった。以上からデバイスは24か月間安定であり12箇月間に安全に埋植可能であることが示唆された。今後はシクロスポリンAのマルチ徐放による免疫抑制でFibrosisを抑制して強膜へのデバイス密着性を高める方法の妥当性を検証する。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)