2015 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度技術による生体スピンイメージング装置の開発
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15H03035
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
市川 和洋 九州大学, 先端融合医療創成センター, 教授 (10271115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 圭司 第一薬科大学, 薬学部, 准教授 (80372738)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フリーラジカル / 電子スピン計測 / 物理化学 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
低磁場領域において感度の磁場依存性が低く、また本質的に超高感度である検出技術を用いたOMRI装置を初めて試作し、その有効性を実証することで、新たなフリーラジカルの高感度イメージング装置を開発することを目的としている。理論検討や予備検討から判断し、感度増加は10~100枚程度と期待されることから、フリーラジカル造影剤の動態を~1Tesla MRI画像に匹敵する高精細度解析が可能になるものと期待できる。 本年度は、全体計画の中で、まず1)磁石系に適した高感度検出システムの設計、2)電子スピン励起プロセスのための共振コイル追加による高感度検出システム阻害の低減・除去の検討を行った。1)については、まず使用する磁石形態について、縦型及び横型磁石の適用性について比較検討を行った結果、縦型磁石を選択した。次に、本形状に即したSQUID装置を導入し、計測システムの組み立てを行なった。2)については、検出部近傍に約400MHz帯域で50μTesla程度の誘導次回を形成しうる励起高周波コイルを設置することを目的として、種々サイズ及び形状により設計、及び試作を行った。同コイルについて、励起効率、計測阻害の大小を基準として、電気特性やノイズレベルの比較検討を行ない、25-50μTesla (1-10W電力投入時)が得られたことから当初目標性能を満たすコイルが得られ、その最適形状、サイズを確定した。また、本系を用いて溶液試料や動物試料での検討に着手し、性能検討を行うとともに改良点の洗い出しを行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね研究計画通りに実験を進めているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に沿って進行する。また、本研究では実験の容易さや装置導入スケジュールの観点で縦型磁石形状を選択したが、将来的な臨床応用等を想定すると横型磁石への展開について一定の条件情報を得ることが望ましい。円滑に研究進行し、余裕があればメーカーと意見交換を重ねながら、将来の研究展開についても議論を深める予定である。
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Research Products
(3 results)