2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15H03071
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 千あき 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (40335401)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 開発と平和のためのスポーツ / 貧困削減 / ホームレスワールドカップ |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目以降に海外で行うフィールドワークに先駆けて、初年度は、①貧困とスポーツに関わる先行研究の検討、②ホームレスワールドカップについて公表されている成果等の検討、③日本の事例の検証の3つを行った。
①については、共同研究者を中心に全49ページからなる“Sport and Poverty: Summary Paper, Annotated Bibliography & Four Case Studies”をまとめ、2年目以降に何らかの形で発表・公表することを検討している。 ②については、資料や情報を収集し整理した上で、論文「貧困とスポーツ-ホームレスワールドカップが発信する物語-」にまとめ発表した。 ③については、日本の支援団体の活動形態に大きな変更があったため、アクションリサーチの手法を採用し、活動に参画しながら(スポーツ・フォー・ソーシャルインクルージョン実行委員会に委員として参加)、引き続き情報を収集している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に計画していた①貧困とスポーツに関わる先行研究の検討、②ホームレスワールドカップについて公表されている成果等の検討、③日本の事例の検証の3点についてはおおよその目的を達成した。 ①②については研究計画の当初予定通りに、③については計画を変更して行い、さらに2年目以降のフィールドワークの準備のために、ホームレスワールドカップ大会を訪れ、各国の関係機関、関係者に対するインタビュー調査を行った。また、カンボジアにおいて予備調査を行い、2年目に実施予定の本調査に向けた準備を進め、ラポールの構築を試みた。 さらに、メキシコ、ジンバブエの担当者とも連携を深めており、2年目以降のフィールドワークの下地となる基礎情報を継続的に収集している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度にフィールドワークを行ったホームレスワールドカップ大会では、現地調査を予定していない他の多くの国の事例についても、活動の主催者、実践者、研究者へのインタビューを通じて新たな知見を得ることができた。2年目から具体的な現地調査を開始するが、調査対象国に加えて様々な国においける成果に関する情報を継続的に収集することで、国ごとのケーススタディに留まらないホームレスワールドカップの意義、あるいは貧困削減におけるスポーツの役割、に関する議論へとつなげたいと考えている。
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Research Products
(7 results)