2019 Fiscal Year Annual Research Report
From Vaisnavism to Shaivism: A shift of religious culture at the inception of the Mediaeval India
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15H03156
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横地 優子 京都大学, 文学研究科, 教授 (30230650)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 印度哲学 / サンスクリット文献学 / ヒンドゥー教史 / 神話研究 / ヨーガ史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はヴィシュヌ教が主流であったインド古典期(2大サンスクリット叙事詩の編纂を中心とする時代、クシャーナからグプタ期)からシヴァ教が主流となる中世前期への宗教文化の転回を、教理的な視点からではなく一般信者の宗教文化という視点から扱うことを目的としている。その中で、まず課題Aでは、叙事詩・プラーナ等の文献とヒンドゥー美術の図像を総合的に扱い、ヒンドゥー教神話形成の観点からこの課題を検討する。次にBでは宗教実践の観点から、特に初期ヨーガ史の再考を目指す。Aについては、国際共同研究として校訂研究を継続しているスカンダプラーナーシヴァ教神話を体系的に描く最古のプラーナーについて、第5巻(第96章から第112章)の校訂研究を終了し、2021年4月にBrillから出版した。またその序論において、この文献においてヴィシュヌ教神話がどのように利用されてシヴァ教神話体系の中に組み込まれているかを考察した。ヒンドゥー図像に関しては、2020年1月にヴィシュヌ教・シヴァ教両者の石窟寺院を備えるエローラにおける合同調査を行い、特にラーシュトラクータ朝の元で作製された石窟を中心として図像調査を行った。ここにはいくつかの新しいシヴァ教神話に基づく図像が見られ、当時のシヴァ教神話の伝播を知る上で重要である。またBについては、コロナ禍のために2019年度の最終研究会を行うことができなかったが、2022年3月にオンラインにて、龍谷大学のRINDASプロジェクトと共同開催で、これまでの研究成果を発信するシンポジウムを開催した。このシンポジウムは日本語同時通訳を伴って英語で開催したため、国際的な研究成果発信と同時に、国内のヨーガに関心を持つ一般の人々向けの成果発信も兼ねることができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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