2015 Fiscal Year Annual Research Report
人口減少社会日本における宗教とウェルビーイングの地域研究
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15H03160
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
櫻井 義秀 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50196135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 資津子 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (20325757)
板井 正斉 皇學館大学, 教育開発センター, 准教授 (40351225)
川又 俊則 鈴鹿大学短期大学部, 生活コミュニケーション学専攻 生活コミュニケーションコース, 教授 (40425377)
平藤 喜久子 國學院大學, 研究開発推進機構, 准教授 (50384003)
猪瀬 優理 龍谷大学, 社会学部, 准教授 (60455607)
寺沢 重法 北海道大学, 文学研究科, 助教 (60632156) [Withdrawn]
冬月 律 麗澤大学, 外国語学部, 講師 (70726950)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ウェルビーイング / 幸福感 / 宗教 / 地域社会 / 日韓比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、人口減少社会日本における地域社会のあり方、人口の過半を占める高齢生活者のアクティブエイジングと福祉、そして幸福感を支える価値意識とスピリチュアリティ、社会関係を考察することであった。 全体としては、2015年11月21日にウェルビーイングの日韓比較に関する国際ワークショップを北海道大学で開催し、韓国大邱医科大学校保健福祉学部長のYoo Wangkeun氏と東西大学校日本研究センター・研究教授の李賢京氏から韓国のウェルビーイング研究の現状について報告を受け、北海道大学の櫻井義秀とカローラ・ホメリヒの2名が日本側からリプライする総合討議と、科研メンバーの研究発表を中心とした研究集会を開催した。 個別の研究としては、代表者の櫻井義秀が、7月2-5日にベルギーのルーバンで開催された国際宗教社会学会において台湾の研究者と東アジアにおける宗教とソーシャル・キャピタルの関連を問うテーマセッションを開催し、翌年2月20日に韓国の済州大学で開催された東アジア宗教研究フォーラムにおいて、「現代宗教研究の課題と展望-日本・東アジアから」と題した基調講演を行い、日韓の研究者に宗教の社会貢献、ウェルビーイング研究を呼びかけた。 分担研究者では、川又俊則が北海道千歳市・室蘭市他で北海教区の共同牧会の歴史と現況調査、平藤喜久子が山形県庄内地方の寺社調査、猪瀬優理が広島県三次市で寺院との関わりを地域住民に尋ねる調査票調査、冬月律が高知県高岡郡旧窪川町で集落と神社信仰の現況調査、片桐資津子が米国の医療と教会のコミュニティ調査、板井正斉が岡山県美作市上山集楽で地域おこし協力隊と神社による事業調査、寺沢重法が宗教と心理的ウェルビーイングに関する文献レビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の調査手法は地域調査であるので、当該地域での調査をプレ・本調査・補足調査と繰り返して行う必要があり、初年度で研究成果を確認することはやや難しい。しかしながら、初年度の研究者相互間の認識の共有とウェルビーイング研究を日本・韓国の比較社会学的な観点からまとめあげていく志向性を確認できたことは成果として大きい。また、研究実績も各研究者の業績リストから十分に上げられていることが分かり、科研費による助成の効果がありと認められる。 以上の諸点から研究はおおむね順調に進展していることが確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、宗教とウェルビーイング研究においてヨーロッパとの比較を企図して国際ワークショップの開催を予定し、その他、分担研究者による個別の調査研究を進展させる。また、中間報告的な意味合いで、『しあわせの宗教学』という論集を計画し、原稿の執筆を呼びかける。
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Research Products
(20 results)