2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H03161
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
平藤 喜久子 國學院大學, その他部局等, 准教授 (50384003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月本 昭男 上智大学, 神学部, 教授 (10147928)
深澤 英隆 一橋大学, 社会(科)学研究科, 教授 (30208912)
江川 純一 東京大学, 人文社会系研究科, 研究員 (40636693)
松村 一男 和光大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70183952)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ファシズム / 古代 / 宗教 / 神話 / 表象 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の全体の活動としては、5月に研究計画について調整をする研究会を実施した。11月には日本ファシズムの源流の一つになったともいえる萩藩、津和野藩のキリスト教理解をテーマに共同調査を行い、現地で専門家を招いて研究会を実施し、問題意識の共有をはかった。 そのほか各自が5月の研究会で立てた研究計画に基づき、研究をすすめた。それぞれの研究内容は次のとおりである。 研究代表者である平藤は、海外のファシズム期の日本神話研究について研究を進め、まとめた。またファシズム期の海外の日本研究について、情報収集、文献収集を行った。月本昭男は、ナチス時代ドイツでナチス側に立って古代研究に携わった古代オリエント学者W. von Soden、旧約聖書学者J. Hempelの文献を収集するとともに、これら研究者の民族観を資料に基づき検証した。 深澤英隆はファシズムと宗教との関連の理解のために欠かすことのできない、戦間期の知識人宗教の一般的性格の解明に取り組み、その成果を国際宗教史学会で発表した。またファシズム期における古代的な神話世界の図像表現について、画家で宗教運動家であったルードヴィヒ・ファーレンクロークを題材として論文を執筆した(活字化は2016年夏を予定)。 江川純一は、オーストリア国立図書館において、ファシズム期の伊襖に関する資料調査を実施した。また、ファシズム期イタリアにおける古代宗教研究に関する発表を二度にわたって行った。 新免光比呂は、ルーマニアのファシズム期に頭角を現したインド学者であり宗教学者であったミルチャ・エリアーデを中心に、当時の知的サークルのメンバーたちの文献解読を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、5月の研究会および共同調査を実施することができた。また研究分担に従った研究の遂行は順調であり、国際学会での発表も行われた。そのため、おおむね順調であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
各自の研究をすすめるとともに、その進捗状況の確認と問題意識の共有のため、年に2回の研究会の実施を予定している。 また、海外の研究者との情報交換を進めていくため、ドイツでの研究打ち合わせ及び研究者を招へいした国際研究集会の実施を計画している。
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Research Products
(14 results)