2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive Research on Understandings of Antiquity During the Fascist Era
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15H03161
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
平藤 喜久子 國學院大學, 研究開発推進機構, 教授 (50384003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
月本 昭男 上智大学, 神学部, 教授 (10147928)
深澤 英隆 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (30208912)
江川 純一 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (40636693)
松村 一男 和光大学, 表現学部, 教授 (70183952)
新免 光比呂 国立民族学博物館, 超域フィールド科学研究部, 准教授 (60260056)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ファシズム / 古代 / 神話 / 宗教史 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は、各研究者がそれぞれの研究テーマを深めるとともに、研究会ではイタリアのファシズム期に行われたマレオ・マレガ神父の古事記翻訳について、専門家のシルヴィオ・ヴィータ京都外国語大学教授に講演をしていただき、ファシズム期イタリア、ファシズム期のカトリック、そしてファシズム期の日本研究等の観点からディスカッションを行い、相互に研究を深めた。 この研究会には、来日中のフランス国立高等実習院で日本神話について研究を行っているアラン・ロシェ教授も参加したため、ファシズム期のフランスにおける日本神話研究についても情報を得ることが出来た。 合同調査では、日本のファシズム期を代表する思想家、軍事思想家として知られる大川周明、石原莞爾に注目した。二人は同じ山形県庄内地方の出身である。ファシズム期の宗教についての研究を進めていく上で、彼らの思想、研究に郷土文化がどう関わっていたのかという視点は欠かせないため、大川周明研究で知られる臼杵陽・日本女子大学教授、山形の宗教文化の研究を進めておられる櫻井義秀・北海道大学教授を研究協力者として迎え、調査を実施した。大川周明については、生家を訪れ、大川周明宛ての手紙や北一輝から送られた杖などの貴重な資料を閲覧し、大川周明の交友範囲などについて臼杵教授に解説していただいた。宗教に関連しては平泉澄やボースなどからの手紙があり、ファシズム期の宗教関係者の交流について貴重な情報を得ることができた。石原莞爾については、石原莞爾顕彰会の歌川博男氏の話をうかがった。歌川氏は、石原莞爾が作ったコミューンに参加していた最後の世代(親が参加)であり、共同生活の様子を知る貴重な人物である。その当時の話や、日蓮信仰のことなど、詳しく教えていただくことができた。 その他、各自が積極的に学会等で発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って、順調に研究が行われているが、予定していた国際研究集会については、不測の事態により登壇者の来日が遅れたため、次年度早々に行うこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の通り、国際研究集会について不測の事態により次年度に延期となった。 しかし、すでに実施も確定しており、予定通り行われる。 次年度もこれまで通り、研究会、調査を合同で行うほか、各自の研究テーマをそれぞれ深めていく。
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Research Products
(9 results)
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[Book] 神のかたち図鑑2016
Author(s)
平藤 喜久子、松村 一男
Total Pages
484
Publisher
白水社
ISBN
978-4-560-09513-3
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