2019 Fiscal Year Annual Research Report
An Integrated Study of Mother-of-Pearl Ornament in Asia from the Viewpoint of the History of External Exchange, Especially Focusing on the Age of Discovery
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15H03171
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Research Institution | Independent Administrative Institution National Institutes for Cultural Heritage Tokyo National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
小林 公治 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 文化財情報資料部, 特任研究員 (70195775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 邦夫 東京大学, 総合研究博物館, 特招研究員 (10272527)
能城 修一 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 客員教授 (30343792)
末兼 俊彦 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部工芸室, 主任研究員 (20594047)
鳥越 俊行 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 室長 (80416560)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アジア / 螺鈿鏡 / 南蛮漆器 / キリスト教器物 / 水口レイピア / 高台寺蒔絵 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度末に発生した新型コロナ感染問題により、本年度予算は2年間の繰越を余儀なくされ結局3ヶ年にわたることとなったが、ここではこの間の実績をまとめて記述する。 本助成の最終年度も研究テーマに沿った資料の調査や研究成果発表を実施した。 調査としては、日本国内では正倉院事務所および白鶴美術館と兵庫県立古代鏡展示館にて調査方法協議や所蔵される唐代螺鈿鏡および平脱鏡について所属研究所の有機化学研究者と共に詳細な実見観察による両装飾鏡に用いられた素地実態、また制作技法についての確認調査を実施し、分析研究に向けた基礎情報とした。また南蛮文化館、岬町理智院、豊国神社、尼崎市寶樹院では桃山時代から江戸時代初期にかけての希少な国内向け螺鈿器や漆器類の調査を行い、南蛮漆器の成立過程や高台寺蒔絵との関係性に関する基礎データを収集した。加えて茨木市にて千提寺・下音羽地区伝世のキリスト教器物について実見し、当該期におけるヨーロッパ文化からの影響関係についてより幅広い視点からの理解を試みた。また海外では、韓国国立慶州博物館での平脱漆器、ドーハのイスラム美術博物館での同館所蔵螺鈿器、リスボン市内各所およびグアダルーペのサンタマリア修道院ほかスペイン各地での南蛮漆器類調査のほか、オランダのホールンにてバタビア総督クーンに関連する資料調査を実施した。 成果発表としては、韓国国立中央博物館『美術資料』および報告書『保存と復元の世界 螺鈿漆器』へ論文を寄稿したほか、2019年9月に開催されたICOM京都大会ICFAセッション、東京文化財研究所第53回オープンレクチャー、甲賀市水口町郷土史会にて、先年来進めてきた「水口レイピア」の研究成果について講演した。また所属の研究所研究会にて南蛮漆器に関する報告を行った。 こうした調査研究内容は現在進行中の科研費研究でより一層の研究深化・発展をはかっていく計画である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)