2015 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀半ばの上海から香港への文化人の移動と文化的越境についての総合的研究
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15H03198
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
西村 正男 関西学院大学, 社会学部, 教授 (80302652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓 燕麗 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (10537096)
邵 迎建 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部(総科), 教授 (30375315)
城山 拓也 立命館大学, 言語教育センター, 講師 (60749109)
アン ニ 明治学院大学, 言語文化研究所, 研究員 (70509140)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 映画 / 上海 / 香港 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は代表者・分担者が顔を合わせる機会は一度のみであったが、それぞれが精力的に資料調査や業績の発表を行った。上海・香港の資料所蔵状況を把握し、上海から香港へと移動する芸術家たちについての基礎的調査がなされた。今年度の代表者・分担者の業績で扱われた人物のうち本課題に関連する人物名としては、梁楽音、李香蘭、張愛玲などが挙げられる。代表者は、査読付き論文「日本ロック創成期に中国系音楽家が果たした役割」を公刊し、『上海租界の劇場文化』に論文「神戸華僑作曲家・梁楽音と戦時上海の流行音楽」、『増補改訂 戦争・ラジオ・記憶』に論文「『広播週報』からみる中国流行歌」を寄稿した他、上海・西宮・名古屋において、梁楽音、聶耳、または台湾系歌手についての研究発表を行った。分担者のうち、晏ニは日本映画の戦争表象に関する論文を中国の『当代電影』に発表し、『日本映画の海外進出』に論文「満州における日本映画の進出と映画館の変容」を寄稿した他、李香蘭に関する講演も行った。韓燕麗はやはり『当代電影』に新藤兼人についての論文を発表し、神戸で研究発表「戦時下中国における抗日映画と対外宣伝」を行った。邵迎建は論文「『大河』『緑衣』における中国人モデル及び話劇演目考」を公刊し、『上海租界の劇場文化』に「LYCEUMから蘭心へ―日中戦争期における蘭心劇場」を寄稿した他、重慶、フフホトで研究発表を行った。城山拓也は京都で二件の研究発表を行った。 今後はさらに連携を密にしながら、共同研究成果が得られるよう努力していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度のため、本研究課題としてシンポジウムを開催したり、チームとして業績を発表したりすることはなかったが、研究代表者、研究分担者それぞれが着実に調査を進め、研究業績を発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらに連絡を密にし、研究課題全体として方向性を共有して、シンポジウムの開催や共同発表などへと繋げていきたい。
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Research Products
(18 results)