2017 Fiscal Year Annual Research Report
英語コミュニケーション能力の長期的発達プロセスの解明:縦断的大規模調査研究
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15H03222
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
鈴木 渉 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (60549640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺澤 孝文 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (90272145)
佐久間 康之 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (90282293)
上田 紋佳 ルーテル学院大学, 総合人間学部, 助教 (60707553)
西山 めぐみ 人間環境大学, 人間環境学部, 助教 (00779770)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 第二言語習得論 / マイクロステップ / 縦断研究 / 暗示的知識 / 明示的知識 / 自己評価 / 動機付け |
Outline of Annual Research Achievements |
グローバルに活躍するための英語力を小・中・高・大を通して育成する必要性がこれほど叫ばれている時代はない。現場の教師や文部科学省(そして学習者)が真に必要としている情報は、英語ができるようになる(究極的にはグローバルな英語力を身につける)には、児童や生徒(自分自身)が「何を、どのくらい」勉強しなければならないのかという具体的な指針である。このような社会的教育的な要求に答えることこそが言語学の使命や意義であるが、以下の理由で、全く役目を果たせていない。それは、習得レベルの長期的変化に関するデータ(毎日、数ヶ月勉強し続けたら英語力は本当に向上するのか)を客観的に示すことができないからである。 本研究の目的は、日本人の英語力が自覚できないレベルで日々向上するのか、英語力が長期的にどのように発達するのかを解明することである。その目的を達成するため、平成29年度前期と後期にそれぞれ、日本の国立・私立大学6校の学生を対象として、約1か月間毎日15分程度英単語を学習してもらい、学習の効果を様々な指標(自己評定、反応時間、客観テスト、動機付け、自己効力感等)で収集した。その成果の一部を、平成29年7月22日(土)に北海学園大学で開かれた外国語教育メディア学会(LET)関西支部メソドロジー研究会にて招待講演を、平成29年8月25日(土),26日(日)に島根大学で開催された全国英語教育学会にて口頭発表を行った。また、成果の一部を編著書(『第二言語習得研究における暗示的知識・明示的知識―認知心理学・脳科学とのコラボレーション』(大修館書店)としてまとめるべく、準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
縦断的大規模調査を2度実施することができたこと、研究成果の一部を学会の招待講演や口頭発表で共有できたから。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、本研究の総まとめとして、今年度末に編著書『第二言語習得研究における暗示的知識・明示的知識―認知心理学・脳科学とのコラボレーション』(大修館書店)を出版する予定である。また、引き続きデータの収集・分析を行い、平成30年8月25日(土)、26日(日)に龍谷大学で開催される全国英語教育学会第44回京都研究大会で口頭発表、平成31年3月9日~12日にアメリカのアトランタ市で開催されるアメリカ応用言語学会(American Association of Applied Linguistics)で口頭発表を行う予定である。
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Research Products
(6 results)