2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H03308
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
濱中 新吾 龍谷大学, 法学部, 教授 (40344783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岡 豊 東京外国語大学, 外国語学部, 研究員 (10638711)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | シリア / 難民 / 世論調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画の2年目は、研究分担者の髙岡豊を中心に、シリア国民を対象とする世論調査を実施した。ベイルートに事務所を持つシリア世論調査研究センターの協力のもと、比較的平穏な地区を調査対象地として、シリア国民のアサド政権ならびに反体制組織シリア国民連合、自由シリア軍、アン=ヌスラ戦線、およびイスラーム国に対する感情や態度、戦争後の平和構築に向けての政権構成、外国勢力の介入について、個別訪問による対面調査を行った。髙岡は、研究協力者の青山弘之と協力してアラビア語で質問票の原案を作成し、研究代表者の浜中新吾および研究分担者の山尾大と協議の上、質問票を完成させた。
シリア世論調査研究センターの折衝は髙岡(研究分担者)の青山(研究協力者)と協力して行い、現地での調査遂行をモニタリングした。シリア世論調査研究センターからデータファイルを受け取った後、浜中(研究代表者)、髙岡・山尾(研究分担者)、溝渕・青山の5名で単純集計表を作成する予定である。高岡と溝渕および青山がそれぞれの問題関心から研究論文や現状分析を行い、必要に応じて浜中は計量分析の支援や助言などを行った。
2015年度に実施したイスラエル実験世論調査の分析結果は、2016年7月にポーランドで開催されたInternational Political Science Associationの国際大会で報告された。国際大会では複数のイスラエル人研究者が出席し、報告者の研究内容に対して質疑が行われた。とりわけ研究代表者と同じ問題関心(戦争時の世論)を持つイスラエル人研究者と意見交換をできたことは極めて有意義であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
シリア世論調査研究センターの実査が遅れているため、データファイルの引き渡しが年度を跨いでいる。その一方で日本国内における研究体制は円滑であり、メンバー間の打ち合わせはオンライン、オフラインともに頻繁に成されている。それゆえ、調査票の作成まではスムーズであった。データファイルが引き渡された後の分析と単純報告書の作成は、おそらくスムーズに行われるものと期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度に実施したイスラエル実験世論調査の分析結果は、2016年7月にポーランドで開催されたInternational Political Science Associationの国際大会で報告された。この研究をさらに深化させるため、今年度の日本国際政治学会・中東分科会パネルでペーパーのリライト版が報告される予定である。
今年度はイラクでの世論調査が行われる予定であり、5月に福岡で開催される日本中東学会を利用して本プロジェクトのメンバーで研究打ち合わせを行うことになっている。担当である山尾大准教授は自らの科研費で既に世論調査の一部に着手しているので、本プロジェクトにおけるイラク調査の実施はスムーズに行われることが期待できる。
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Research Products
(14 results)