2015 Fiscal Year Annual Research Report
台湾政治体制移行期の民主進歩党:「改革型」民主化とナショナリズムの相克
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15H03316
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
若林 正丈 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (60114716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸川 毅 上智大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60286755)
松田 康博 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50511482)
松本 充豊 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (00335415)
小笠原 欣幸 東京外国語大学, その他部局等, 准教授 (20233398)
佐藤 幸人 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, その他 (90450460)
星 純子 茨城大学, 人文学部, 准教授 (40598645)
家永 真幸 東京医科歯科大学, 教養部, 准教授 (90632381)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 政治学 / 比較政治学 / 台湾政治 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、台湾の民主化のプロセスの中で民主進歩党(以下、民進党)が果たした役割、およびその現実的・イデオロギー的制約に焦点を合わせ、政治体制移行期(1986-96年)の10年間における台湾政党政治の形成過程の特質を明らかにするものである。研究活動としては、①資料収集、②資料分析、③アプローチの強化と研究の統合の3つの活動を並行的に進行させ、3年間で総合的成果を生み出すことを目的としている。 平成27年度は当研究プロジェクトの第一年度にあたる。5月22日にミーティングを開催し、活動計画について確認した。合わせて、勉強会を開催し研究協力者の田上智宣が報告し、その検討を行った。7月10日、早稲田大学台湾研究所と合同のワークショップを開催し、研究分担者の小笠原欣幸が「1996年総統選挙の再検討―台湾アイデンティティの起点」と題する報告を行った。9月19日、勉強会を開催し、研究分担者の家永真幸が「台湾政治体制移行期の李登輝副総統―『見証台湾』を読む」と題する報告を行い、台湾での聞き取り調査の準備を進めた。 11月26-30日には研究グループ全体で台湾に出張し、民進党の結党前後のいきさつを知る張茂桂氏と彭明敏氏に長時間の聞き取り調査を行なった。これにより、過去の文献にはない新たな知見が得られた。12月27日、台湾大学の王業立教授を招聘しワークショップを開催した。王教授は台湾政党政治研究の第一人者であり、本研究をまとめるうえで有益なアプローチ・視点を提供してくれた。 また、研究メンバーが収集した一次資料・二次資料、および、聞き取り調査の記録を研究補助要員がデジタル資料として整理した。これらの活動により、第一年度の研究活動はおおむね順調に進行し、予定していた成果をあげた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の研究計画通りに進行している。研究計画の修正の必要はない。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画通りに、①関連資料の収集とインタビューの実施、②資料の分析と整理、③アプローチの強化を総合的に進めていく。
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Research Products
(5 results)