2016 Fiscal Year Annual Research Report
契約支援機能における会計の質に関する理論的・実験的研究
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15H03403
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
田口 聡志 同志社大学, 商学部, 教授 (70338234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 康広 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 教授 (70420825)
村上 裕太郎 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 准教授 (30434591)
椎葉 淳 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (60330164)
上枝 正幸 青山学院大学, 経営学部, 教授 (20367684)
三輪 一統 神戸大学, 経済経営研究所, 講師 (00748296)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 会計学 / 契約支援機能 / 保守主義 / 実験 / モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、企業会計の契約支援機能における会計の質(Accounting Quality)について、理論(分析的研究)と実験とを融合したアプローチにより検討することを目的とする。具体的には、契約支援機能における保守主義(課題A)、企業間取引等における利益の質(課題B)、および、監査の質とコーポレート・ガバナンス(課題C)という3つの論点を取り扱う。既存研究は、主に証券市場を前提としたアーカイバル分析が多いが、本研究は、数々の強みを持つ分析的研究と実験研究とを融合させ、既存研究にはない会計の質の新しい捉え方を提供することで、この領域の研究や実務に対して重要な貢献をなす可能性を有する。本研究では、研究期間内に、以下の3つの具体的論点を明らかにする。(1)契約支援機能における保守主義に関する理論と実験。(2)企業間取引等における利益の質の理論と実験(会計情報の利用場面の多様化に対応(外的妥当性の確保))。(3)監査の質とコーポレート・ガバナンスに関する理論と実験(監査の質とガバナンス、機関設計)。 平成28年度は、まず5月に全体ミーティングをおこない、前年度までの振り返りと、今年度の活動方針を明らかにした。また5月には、EAA(ヨーロッパ会計学会)年次大会での国際会議報告、および8月にはAAA(米国会計学会)年次大会での国際会議報告を、それぞれおこなった。さらに、7・9月には日本監査研究学会西日本部会、および日本会計研究学会全国大会で学会報告も行った。また、特に(2)(3)については、理論モデルの構築と実験分析を進め、(2)については国内査読ジャーナルへの論文投稿・掲載へと至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に課題(2)(3)については、国内外の査読ジャーナルへの投稿および投稿準備を行うなど、よい進捗度で研究をすすめることができている。課題(1)についても、実験実施のための準備作業を少しずつ進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となるH30年度は、これまでと同様、全体ミーティング、モデル分析・経済実験を実施するとともに、理論の精緻化、追加実験、そして論文執筆・投稿作業を行う。できれば海外査読ジャーナルへの投稿・アクセプトを目指したい。
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Research Products
(14 results)