2016 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄における教育指導者層の変容過程に関する研究―沖縄戦前後の人的構成に着目して
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15H03475
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
藤澤 健一 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (00301812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 健一郎 北海道大学, 教育学研究院, 准教授 (80291582)
戸邉 秀明 東京経済大学, 経済学部, 准教授 (90366998)
櫻澤 誠 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (90531666)
高橋 順子 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (90555434)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 教育指導者 / 文教担当部局 / 教員団体 / 沖縄戦 / 教育会 / 沖縄 / 奄美 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究計画の第二年次に相当する。従前につづき、関係する基礎的な史料の収集と整理を実施した。具体的には沖縄県立図書館、沖縄県公文書館、鹿児島県立図書館などにおいて、文教担当部局、および教員団体の人的構成にかかわる調査を実施した。また、石垣市立図書館においては、八重山における教育指導者にかかわる史料群調査に着手した。予備的な調査を年度内に完了し、次年度に向けた基礎作りを終えた段階である。当該史料群については、次年度中に全体像把握を完了するとともに、枢要の史料については、分担のうえ翻刻・分析に着手する予定である。なお、本科研の中間的な研究成果について、藤澤健一編『移行する沖縄の教員世界―戦時体制から米軍占領下へ』不二出版、2016年10月、全344頁を刊行した。くわえて、沖縄戦終結以後、1950年代はじめまでの期間、奄美、沖縄、宮古、八重山の各群島において結成された教員団体機関誌『教育大島』『教育と文化』、『新教育』『新教育ニュース』、『宮古教育』『教育時報』、『新世代』について、現存するすべての号を網羅し、復刻のうえ公刊した。それらにかかわる書誌的、ならびに組織論的な分析をくわえた解説、総目次、索引などを収載した、藤澤健一編『占領下の奄美・琉球における教員団体関係史料集成 解説・総目次・索引』不二出版、2016年10月、全187頁を公刊した。また、広報的な活動として、藤澤健一「『占領下の奄美・琉球における教員団体関係史料集成』が完結」『琉球新報』2016年12月1日を公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画には挙げられていなかった、石垣市立図書館における史料群に接し、あらたな研究課題を設定するにいたった。そのうえでも、計画自体はおおきく変更することなく、おおむね順調に進展しているものと判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
石垣市立図書館での新史料調査、および奄美群島にかかわる調査など、あらたな課題をふくみつつ、当初の研究計画に照らし、史料調査を展開していく予定である。また、2017年度中には、さらなる研究成果の公表として、占領下の文教担当部局が公刊した『文教時報』について、現存する全号を網羅し復刻刊行する予定である。その際、書誌的な事項を中心とした解説にくわえ、総目次、および索引などをあわせて公表し、基礎的な研究蓄積として提示する。
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Research Products
(2 results)