2017 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative study on the CAP-STEM type Academic Profession in the Knowledge based Society
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15H03487
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
有本 章 広島大学, 高等教育研究開発センター, 名誉教授 (00030437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大膳 司 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (60188464)
黄 福涛 広島大学, 高等教育研究開発センター, 教授 (60335693)
金 良善 広島大学, 高等教育研究開発センター, 講師 (10802861)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 知識基盤社会 / CAP / STEM / 大学教授職 / 国際比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の主な活動は、(1)理論研究,(2)共同研究会の開催,(3)国際アンケート調査の検討、(4)研究成果の発表、(5)文献収集、の5つである。(1)主題である「知識基盤社会におけるCAP-STEM型AP」に関する理論研究を各共同研究者で進めた。(2)日本において次年度中に、国際共同研究会を開催するが、本プロジェクトに参加している世界の20カ国前後の国々から調査結果を持ち寄って分析、検討し、成果の集約を図る。本年度は、その準備をほぼ完了した。(3)国際共同開発アンケートの吟味と検討は、(2)を含めて推進中であるが、本年度はほぼ完了した。 (4)世界各国(日本、中国、台湾、韓国、香港、ブラジル、ポルトガル、フィンランド、ベルギー)の国際会議等で、管理運営に関して以下の4つの研究成果の報告を行った。 ①日本における大学管理運営において、大学管理職が適切なリーダーシップを発揮しているか、という質問に同意している大学教員比率は、1992年の60.1%から、2017年の36.8%に急減している(23.3%減少)。②特に、私立大学において、その減少率は高く、45.2%減少している。その中でも、一般私立大学においてその減少率は高くなっている(37.3%減少)。③多くの管理運営事項の決定は、1992年から2017年にかけて、分権化(教授会や教員による決定)の傾向がある。④しかし、非研究大学型国立大学において、管理職や新任教員の選抜、教員の昇進決定、予算の配分、などは中央集権化している。 また、ベルギー政府主催大学教授職国際会議では、ヨーロッパ代表(タイヒラー)とアジア代表(有本)が、最近の大学教授職の国際的研究動向に関して基調講演を行った。 (5)大学教授職関連文献・資料を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予算の範囲内で最良の成果を出すという意味で、調査・研究が順調に進んでいるのに加え、最終年度に国際研究会を開催することになった。 本世界共同調査の参加国で共通の質問紙を開発し、それに基づいて各国ごとに質問紙調査を順調に実施するとともに、各国が分担して集計、内容分析の作業を行った。大学教員対象の調査は大規模であるため、集計、分析に予想以上の時間を要したが、進捗状態は順調であった。 その分析結果を最終年度に持ち寄って、国際研究会を開催することによって、現在までの調査結果を集約的に明らかにし所期の目的を達成することが可能となった。 したがって、このような本年度までに推進した研究成果を踏まえて、次年度の主題に関する国際比較研究へと組織的に持続する段階まで、持続的に到達した研究成果のさらなる研究推進を図れる目途がついた。
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Strategy for Future Research Activity |
①理論研究:主題である「知識基盤社会におけるCAP-STEM型AP]に関する理論研究。②文献・資料収集:主題に関する国内外の文献・資料等の収集。③STEMの一環として日本の大学院生対象の予期的社会化・学問的社会化に関するアンケート調査データの分析。すでに実施した調査結果を分析し検討する。④大学教員対象のアンケート調査データの分析。すでに実施した調査結果を分析し検討する。⑤国際・国内学会での研究成果の発表および雑誌への投稿。国外では欧州高等教育学会(CHER)のモスクワ大会、国内では日本高等教育学会、日本教育社会学会等での発表を予定している。⑥国際研究会を開催し、各国の大学教員の現状を比較検討する。本年度中に調査結果を持ち寄って、各国の調査結果を分析し、総括する。
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Research Products
(26 results)