2017 Fiscal Year Annual Research Report
The role of Coulomb interaction between 4f-conduction electrons in strongly correlated 4f-electrons system for quantum criticality
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15H03697
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
水牧 仁一朗 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (60360830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 智嗣 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (70360823)
池永 英司 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 研究員 (90443548)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 価数温度変化の一般性 / 共鳴光電子分光測定 / クーロン相互作用の評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はYb系の共鳴X線光電子(XPS)分光測定をYbInCu4やYbCu2Si2について行った。Ybの2価および3価の3d-XPSの強度の入射エネルギー依存性を精密に測定するとともに、そのスペクトルのシフト量から4f電子と5d電子のクーロン相互作用が評価できることを実証した。さらにCe系についてもCeNi2Si2について測定を行った。Ce系Yb系ともに対象資料が研究実施計画と異なるがこれはマシンタイムと単結晶作成の制約により、上記物質に変更せざるを得なかったためである。特にYb系に関しては、YbInCu4やYbCu2Si2のUfdがそれぞれ1.0eV前後であることが評価できた。またYbInCu4はT=40Kにおいて1次の価数転移を起こすが、この転移前後でUfdが変化し、低温でちいさく、高温で大きくなることがと分かった。これはYbの4f電子と5d電子に比較的強いことを示すとともに、転移によりクーロン相互作用が変化することを初めて実証した例となった。このUfdが評価できる手法を本研究で開発することが目的の一つであったが、十二分に目的を達成したと考えられる。また4f電子数を評価することも目的としていたが、これについては多くのYb金属間化合物について価数の温度変化について、X線吸収実験を行うことで評価を行った。特にYbXCu4(X=In,Cd,Ag)とYbT2Zn20(T=Co,Rh,Ir,Os)については、それぞれのシリーズにおいて同じ結晶構造をもち、重い電子的振る舞いを特徴付ける近藤温度Tkが系統的に変化する系である。評価した結果、価数の温度変化は結晶構造によらず、Tkでスケールされるような一般的な振る舞いをした。本課題において初めてこのような価数温度変化の一般性を示した。このことは価数測定によりTkを評価できる可能性を示唆している。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)