2015 Fiscal Year Annual Research Report
高電圧・高電力密度モジュラーマトリックスコンバータの制御システム
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15H03962
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹下 隆晴 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70171634)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | パワーエレクトロニクス / モータドライブ / 高電圧 / 省エネルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
高電圧大容量の交流モータ駆動装置として,電源トランスを用いることなく,商用周波数から直接,可変電圧可変周波数の高電圧を出力できる新たな電力変換器としてモジュラーマトリックスコンバータが注目されている。申請者は,モジュラーマトリックスコンバータの各制御の独立性と簡単な制御法として,サブコンバータの制御において,入力電流,モジュールコンデンサバランス,出力電圧の制御をそれぞれ,電源の正相,逆相,零相の制御系で実現できることを提案している。 本研究では,電源の正相,逆相,零相の制御系を発展させた3台のサブコンバータ間の連携制御を構築することで,簡単で安定な制御系の確立と制御理論の体系化をする。具体的に以下の内容を実施し,それぞれ成果が得られた。 3kVAのモジュラーマトリックスコンバータの実験システムの制御システムを,高速なプロセッサと複数FPGAボードの同期ができる回路に更新し,制御システム全体の制御能力を高めた。 機能ごとの独立制御による簡単な基本制御法では,入力電源電流,モジュールコンデンサ電圧,出力電圧の3つの制御を,電源の正相,逆相,零相回路でそれぞれ独立に制御する方法において,安定な基本制御法を導出し,シミュレーション検証した。 スイッチング損失低減制御法では,スイッチング損失の低減制御法を導出し,シミュレーション検証した。 負荷周波数と電源周波数の同期時の制御法では,モジュールコンデンサ電圧を一定値に保つことが重要である。モジュールコンデンサ電圧を一定に保つために,すべてのアームの電圧と通過する電流との位相差が90度になる制御法を提案し,シミュレーションで制御特性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画通りに、研究は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
具体的な内容の3項目について,研究の推進方策を説明する。 機能ごとの独立制御による簡単な基本制御法では,1年目に導出したモジュラーマトリックスコンバータの基本制御法において,入力電流制御,モジュールコンデンサ電圧バランス制御,出力電圧制御などの物理的な意味を明確にして制御理論を体系化する。 スイッチング損失低減制御法では,スイッチング回数低減効果を確認するために,制御特性をシミュレーションと実験で検証する。 負荷周波数と電源周波数の同期時の制御法では,1年目に導出した負荷周波数と電源周波数の同期時の制御について,制御特性をシミュレーションと実験で検証する。
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Research Products
(2 results)