2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of carrier transport mechanisms of organic semiconductor based on spectroscopic investigations
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15H03971
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
間中 孝彰 東京工業大学, 工学院, 教授 (20323800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 光正 東京工業大学, 教育・国際連携本部, 特任教授 (40143664)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 有機エレクトロニクス / 有機デバイス / 有機トランジスタ / 有機太陽電池 / 非線形光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、蛍光減衰法により各種有機薄膜中の輸送評価や、高分子半導体中のキャリア輸送のモデル化、有機太陽電池中の電界とキャリア輸送評価を行った。 高分子半導体中のキャリア輸送モデルについては、FTM法により配向した高分子薄膜を作製し、電界誘起SHG法を用いて、異方性を測定した。単結晶であれば、特定の方向の移動度を電荷移動積分などから計算することができるが、高分子では配向が完全でない場合がほとんどであり、単純には計算ができない。そこで、主鎖配向の統計的指標として、オーダーパラメータを導入し、高分子薄膜の移動度が配向オーダーパラメータの関数として、どのように記述できるか検討した。結果、偏光吸収スペクトルから見積もったオーダーパラメータと、電気的な異方性を比較することで相関関係を得て、例えば完全に配向した場合の移動度などを予測できるようになった。これは、物性予測の方法として新しいだけでなく、ソフトな材料の電子物性を議論する新しい方法論となりうる可能性がある。この点については引き続き検討を続ける。 蛍光減衰法についても、異方性を持った発光性高分子半導体におけるキャリア輸送を可視化し、その温度依存性を評価することで、主鎖方向および側鎖方向の活性化エネルギーを見積り、分子軌道計算の結果と比較・議論を行った。その結果、主鎖方向と側鎖方向ではキャリア輸送のメカニズムが異なることを実験的に示すことができた。 有機太陽電池の評価では、逆型太陽電池における光照射効果(Light Soaking Effect: LSE)を検討し、紫外光照射により内部電界が増加していることを確認した。またインピーダンス測定と組み合わせることで、光照射効果によるJ-V特性の推移が、素子内部の界面部分における空乏層形成に起因していることを示すことができた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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