2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the High-Detectivity THz Antenna-Coupled Bolometer with Meander Structures
Project/Area Number |
15H03990
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
廣本 宣久 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (60359073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 弘明 静岡大学, 電子工学研究所, 助教 (00380113)
青木 誠 国立研究開発法人情報通信研究機構, 電磁波研究所リモートセンシング研究室, 研究員 (40744652)
猪川 洋 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (50393757)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | テラヘルツ/赤外材料・素子 / 電子デバイス・素子 / 電子・電気材料 / マイクロ・ナノデバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
テラヘルツ(THz)による産業、医薬、社会の安全などの分野の非破壊計測応用に決定的に重要な、1THzより低い周波数帯での高検出能の常温THz検出器技術を実現するため、サーミスタの高抵抗化による高感度化を目指し、メアンダ構造の金属線サーミスタを用いるTHzアンテナ結合ボロメータの研究開発を行い、従来よりもかなり良いNEP(雑音等価電力)を実現したので報告する。 検出器の構造は、全長52μmの半波長ダイポールアンテナ、中央にTiヒータ(11μm長、2.12μm幅)と電気絶縁したサーミスタを配置している。サーミスタは、従来のTiに加え、安定性を期待してPtを用い、49μm長、0.2μm幅および89μm長、0.1μm幅のメアンダ線サーミスタを製作した。 Ti細線の試作では、製作プロセスの改善により、TCRの2倍以上の増加が実現できた。また、PtもTi線と同様TCRの線幅依存性が大きいことが分かった。 1THz光源を用いた光学性能評価実験によって、89μm長、0.1μm幅のTiメアンダサーミスタでは、従来の11μm長、0.1μm幅の直線サーミスタに比べ、約1/3の良いNEPが得られた。アンテナへの入射THz強度をSi基板表面の波長(119μm)の平方に取ると、バイアス電流0.1mAで、感度302 V/W、雑音55 nV/√Hz、NEP 1.8E-10 W/√Hzが得られた。応答速度は、ヒータ抵抗から従来と同じく7 kHz程度と推定される。この結果は、現在の常温THz検出器において最高レベルの性能である。光学的感度は、電気的感度の実験結果およびアンテナゲインの計算結果とほぼ一致し、アンテナ受信の効果を明確に示している。 Ptメアンダサーミスタは、Tiのものに比べ、感度が1/30以下であったため、良いNEPが得られなかった。その理由の一部は、Ptサーミスタの熱伝導が大きいことによると考えられる。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)