2016 Fiscal Year Annual Research Report
要介護高齢者の空間-表情-感情評価による空間評価手法の提案と施設計画の再考察
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15H04100
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
孔 相権 山口大学, 創成科学研究科, 講師 (80514231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 圭二郎 金沢工業大学, 環境・建築学部, 准教授 (00303850)
三谷 智子 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 教授 (30378757)
村上 由希 同志社大学, 研究開発推進機構, 助教 (50580106)
三浦 研 京都大学, 工学研究科, 教授 (70311743)
今村 行雄 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (90447954)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食事提供プロセス / 脳血流 / 空間評価手法 / 施設計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究実績報告書でも記載したが、平成27年度の研究遂行の最大の阻害要因となったのは本研究課題の倫理面での配慮不足であった。そのため平成28年度については阻害要因となった倫理面での配慮不足の解決を中心に調査研究作業を進め以下2点において一定以上の進捗があった。 1.研究分担者所属機関による倫理審査委員会の承認 研究代表者所属研究科では研究倫理審査委員会についての規定が不明慮であったため、倫理審査委員会が設置済みの研究分担者所属研究科において当該研究の倫理審査を受け、当該研究が倫理上の配慮がなされていることの承認を受けた。 2.研究対象施設社会福祉法人H会での実験デモンストレーションと職員への説明 1の倫理審査委員会の承認後、調査対象施設社会福祉法人H会を訪問し施設長などに改めて研究計画などの説明を行い、調査対象となる要介護高齢者にも倫理上の配慮がなされていることなどを説明し当該研究への調査協力を依頼した。またそれと同時に調査対象施設に実験機器などを持ち込み、現場職員に脳血流計を装着してもらい実際に要介護高齢者に想定している実験を体験してもらうデモンストレーションを行うことにより、当該研究への協力と理解を求めた。 本研究の最大の特徴は要介護高齢者が生活する場である高齢者施設において脳血流などの生理データと表情・行動を測定し、三者の関係を読み解き新たな空間評価手法を検討することである。そのためには調査に協力してくれる高齢者施設の存在が不可欠である。要介護高齢者を対象とした本調査実施に向け、環境整備を行い倫理面での配慮をクリアーできたことが本年度の研究実績となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画においては平成28年度より要介護高齢者を対象とした実験を開始予定であったが、本年度の研究実績の概要に記述したように平成27年度に研究対象予定である社会福祉法人H会より指摘された倫理面への配慮不足を解決することに終始した1年となった。本実験が実施できなかったため(4)遅れていると評価すべきかもしれないが、研究実績の概要にもあるように倫理面での配慮は倫理審査委員会の承認を受けることにより一定程度解決できたこと、また調査対象予定施設においてデモンストレーションを実施し来年度以降の本調査実施の目処が立ったため、最終的に(3)やや遅れていると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
予想以上に要介護高齢者を対象に調査研究を進めるのが困難であるが、本実験を開始するための環境整備については大きく前進したと考えている。研究計画では要介護高齢者10人程度(個室ユニット型特別養護老人ホーム1ユニット相当)のデータを測定予定であるが、調査実施の難易度を考慮すると1施設のみでは10名の被験者を確保できない可能性があると考えている。そこで社会福祉法人H会以外の調査協力施設を開拓し要介護高齢者の被験者数を確保する方向で研究を推進していく予定である。また、実験室環境で得られた健常者を対象としたデータを活用し、要介護高齢者の実験時間を短縮することが可能か検討し、要介護高齢者の負担を軽減する方向で研究を進めていきたい。
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[Journal Article] Depressive symptoms as a side effect of Interferon-α therapy induced by induction of indoleamine 2,3-dioxygenase 12016
Author(s)
Y Murakami, T Ishibashi, E Tomita, Y Imamura, T Tashiro, K Watcharanurak, M Nishikawa, Y Takahashi, Y Takakura, S Mitani, H Fujigaki, Y Ohta, H Kubo, T Mamiya, T Nabeshima, HC Kim, Y Yamamoto, K Saito
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 6
Pages: 29920-29932
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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