2016 Fiscal Year Annual Research Report
エンジン用複雑系混相燃焼物理の構築 ~高空再着火時低圧燃焼から定常高圧燃焼まで~
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15H04201
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
三上 真人 山口大学, 創成科学研究科, 教授 (20274178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 健彦 山口大学, 創成科学研究科, 准教授 (00432526)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 燃焼 / 液滴群 / 燃え広がり |
Outline of Annual Research Achievements |
5m級落下実験施設を利用して,2気圧までの周囲気体圧力において液滴群要素の燃え広がり微小重力実験を行った.燃え広がり速度,燃え広がり限界,高温領域分布を求め,それらに与える圧力効果,液滴干渉効果について調べた.干渉2液滴を含む軸に対して垂直方向の燃え広がり限界液滴間隔は高圧でも干渉2液滴の影響を受けやすいことが明らかになった.また,干渉2液滴を含む軸方向の燃え広がり限界距離は干渉の影響が現れにくいが,火炎近傍の温度場には干渉の影響がより強く現れることも明らかになった. 小型の高圧容器の設計および容器内外への液滴群生成装置,燃料供給装置,点火装置,観察装置,等の配置の設計を行い,高圧容器の製作を行った.高圧容器の寸法および重量,容器外の装置配置を考慮し,落下実験装置全般の再設計も実施した. 多分散噴霧へのモデルの拡張のために,径違い液滴列を用いた燃え広がり実験の結果の詳細解析を行い,燃え広がり前後の液滴の役割について考察を前年に引き続き進めた.径違い不等間隔液滴列を用いることで,干渉2液滴の直径比の影響についても調べた.その結果,燃え広がり限界は干渉2液滴の直径比の影響も受け変化することが明らかとなった. 国際宇宙ステーションの「きぼう」実験棟での液滴群要素および液滴群の燃え広がり実験が開始され,高圧実験結果の比較対象となる基準データの取得も開始した.また,宇宙実験結果との比較により,これまでの落下実験結果の検証についても実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高圧容器の設計・製作に予想以上に時間がかかった点は遅れ気味であるが,国際宇宙ステーションの「きぼう」実験棟での実験も開始し,比較データに幅が出てきたため.
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Strategy for Future Research Activity |
高圧容器内への装置の組み入れおよび高圧実験の実施を加速して行う.
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