2016 Fiscal Year Annual Research Report
放電プラズマによる凝縮促進を利用した船舶排ガス中の有害ガスとPMの除去
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15H04216
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
瑞慶覧 章朝 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (00601072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江原 由泰 東京都市大学, 工学部, 教授 (40308028)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 船舶排ガス浄化 / 電気集塵 / イオン誘発核生成 / PM / PAHs / 静電気 |
Outline of Annual Research Achievements |
船舶ディーゼルからの排ガスには,多環芳香族炭化水素類(PAHs)が含まれている. 本研究は, 熱交換器(HE)付電気集装置(ESP)によるPAHsの除去を目的とし,ディーゼル排ガス中PAHsの測定, PAHs濃度に対するHEとESPの影響を検討した.また,プラズマ処理部(PPU)によるイオン誘発核生成の確認を行った.実験装置は,ディーゼルエンジン, PPU,HE, ESPによって構成した. ディーゼルエンジンには燃料としてA重油を使用した. HEには温度約20 ℃の水道水を冷媒として使用し, 排ガスのを30 ℃に冷却した. PPUは内径58 mmの金属円筒と直径0.26 mmのタングステン製ワイヤーによる同軸円筒電極構造とし、電極長は70~230 mm、印加電圧はDC+10 kVとしコロナ放電を発生させた。ESPは高圧印加用電極に鋸状の刃のついた平板, 接地電極に刃のない平板を使用した平行平板電極構造とした.負極性高電圧0 ~ -9.5 kVを印加することで, コロナ放電を発生させた.PAHsの除去性能については,PPUは停止し,HEとESPのみで実験を行った.その結果,排ガスをHEで30 ℃に冷却することで, ガス状PAHs濃度が減少した. 排ガス中には, PAHsの他, ガス状の可溶性有機成分SOFが含まれている. SOFは冷却されることで, 凝縮を起し粒子化することが分かっている. PAHsは, SOFに溶解しやすい性質を持っているため, ガス状PAHsの濃度が低下したものと考えられる.また,ESPに電圧を印加することで,ガス状,粒子状PAHsともに濃度が低下し除去された.イオン誘発核生成の確認では,PPUのみを運転し実験を行った.その結果,粒径50 nm以上の粒子濃度が減少し、50 nm以下の粒子濃度が増加した.この結果から,イオン誘発核生成の発生が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本システムによって,PAHsが除去できることが明らかになった.また,イオン誘発核生成によるナノ粒子の増加が確認された.
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,おもに次の項目について検討を行い,排ガス浄化の高効率化を狙う.(1)イオン誘発核生成が起こりやすい電極構造を明らかにする.(2)プラズマ処理部と熱交換器を運転し,粒子状PAHs,SOF粒子,硫酸ミスト,硝酸ミストの生成が促進されることを明らかにする.(3)項目2で生成された粒子及びミストを電気集塵装置で除去する.(4)実験結果から実用機を想定した使用設計を行う.
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Research Products
(6 results)