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2015 Fiscal Year Annual Research Report

ミクログリアのin vivo脳内動態解析技術の創出と、その統合失調症診療への応用

Research Project

Project/Area Number 15H04273
Research InstitutionHamamatsu University School of Medicine

Principal Investigator

佐藤 康二  浜松医科大学, 医学部, 教授 (80235340)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 植木 孝俊  名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60317328)
森 則夫  浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords脳神経疾患
Outline of Annual Research Achievements

(1) ミクログリアの病的活性化の分子病理に関する研究
研究代表者らは、統合失調症患者にてPETを用い、脳内ミクログリアが健常被験者に比して有意に賦活していることを、これまでに確認している。26年度には筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態モデルであるSOD1G93Aマウスで、ニューロン・ミクログリア相関に与るミクログリア受容体等の遺伝子発現、細胞内情報伝達系の活性化等を網羅的に検討した結果、ALS病態下でミクログリアの性状転化が生じ、神経細胞毒性に与るTNFα、IL1β、IL6等の産生の増加と神経保護に働くIGF1、BDNF等の産生の低減を来していることを見出し、その性状転化にCX3CR1、CD200R等のミクログリア細胞膜上の受容体が機能していることを確認した。27年度では、CD200Rを活性化する低分子化合物を、医薬候補低分子化合物ライブラリーよりスクリーニングし、その賦活がミクログリアの活性化を阻害するとともに、神経症状を緩和することを見出した。
(2) ニューロン・ミクログリア相関を治療標的とする統合失調症予防創薬に掛かる研究
27年度には、fractalkine(FKN)のプロセシングによる可溶性FKNの産生が、ITAM-Syk系を刺激しミクログリアの病的賦活を誘引することを生化学的解析により見出した。また、可溶性FKNの産生をin vivoでMRIにより画像化することをねらい、初めに可溶性FKNの産生を蛍光画像法で可視化する機能プローブを創製した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初統合失調症患者脳で観察したミクログリアの活性化の惹起に与るニューロン・ミクログリア相関破綻の分子病理の一端が、これまでの研究により明らかになっているから。即ち、研究代表者らは、CX3CR1、CD200R等のミクログリア受容体の抑制が、ミクログリアの病的活性化を来すことを見出した。また、それら受容体が抑制される統合失調症に掛かる分子病変を詳解するための、可溶性FKN産生を可視化する蛍光イメージングプローブの創製に成功済である。

Strategy for Future Research Activity

27年度に見出したCD200R拮抗薬に血液脳関門透過性を持たせ、その脳内ミクログリア活性化抑制による統合失調症予防薬としての薬効を、統合失調症病態モデルマウス及びマーモセットにて脳内ミクログリアの病的活性化を定量的に解析しつつ検討する。一方で、可溶性FKNの産生によるミクログリアの活性化をin vivoでMRIを用いてリアルタイムに描出することができる機能性MRIプローブの創製を、27年度に創製済の蛍光イメージングプローブを改変、修飾し行う。そして、ミクログリアの病的活性化を来す臨界期をマウス及びマーモセットで特定し、そこでの分子病変をDNAマイクロアレイ等により詳解する。これら研究により、ミクログリアを治療標的とする統合失調症予防薬の創製を目指す。

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Published: 2017-01-06  

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