2016 Fiscal Year Annual Research Report
AMPA型グルタミン酸受容体のシナプス捕捉機構の解明
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15H04279
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
深田 優子 生理学研究所, 分子細胞生理研究領域, 准教授 (40416186)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | シナプス / 超解像顕微鏡 / AMPA受容体 / グルタミン酸受容体 / NMDA受容体 / てんかん / PSD-95 / パルミトイル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳内の興奮性シナプス伝達の大部分を担うAMPA型グルタミン酸受容体(AMPA受容体)は、神経活動依存的にシナプス後膜(PSD)に動的に移動することから、脳の可塑的性質(シナプス可塑性)の根幹をなすと考えられている。PSD-95はAMPA受容体をPSDにアンカリング(捕捉)する主要な足場蛋白質であることから、PSDにおけるPSD-95の数や機能を時・空間的に制御する分子機構は、まさにシナプス可塑性の動作原理となりうると期待される。本研究では、申請者らが独自に発見してきたAMPA受容体制御分子に着目して、PSDにおけるAMPA受容体の捕捉制御機構を明らかにすることを目指す。今年度は、1)PSD-95のシナプス後膜における数を調節する新しい酵素群(脱パルミトイル化酵素ABHD17A、17B、17C)を報告した(Yokoi, Fukata Y et al, J Neurosci 2016)。具体的には、ABHD17酵素は、PSD-95やAMPA受容体のシナプス局在とスパイン密度を制御することを見出した。さらに、それらの遺伝子改変マウスを作成して、生理機能の解明に着手した。また、2)PSD-95のscaffolding活性を制御するLGI1-ADAM22リガンド-受容体の機能解析のために、各種変異マウスを作成、解析し、興味深い表現型を得ている。新たなシナプス制御機構とその破綻による病態機構を明らかにできるものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように、PSD-95の数を調節しうる新たな酵素を発見し、またPSD-95の機能を調節しうる分子基盤を明らかにした。次年度さらに発展が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在まで順調に進捗しており、次年度も目標達成に向けて、当初の計画どおりに研究を進める。予定された計画を進めるための設備、リソースはすべてそろっており、問題ない。
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