2017 Fiscal Year Annual Research Report
Improving the tolerance to heat stress in animals through integrating control of host and gut microbiota with improved feed ingredients
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15H04582
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
豊水 正昭 東北大学, 農学研究科, 教授 (80180199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 彰 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (10233173)
陶山 佳久 東北大学, 農学研究科, 准教授 (60282315)
喜久里 基 東北大学, 農学研究科, 准教授 (90613042)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ストレス制御 / アナカルド酸 / 免疫能制御 / 腸内細菌叢制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、暑熱負荷ニワトリにおける①生体応答(酸化ストレス・タンパク質分解・自然免疫)と腸内細菌叢の時系列応答を包括的に解明し、これに基づき、②実践的飼料資材を合理的に設計することを目的とする。本年度は、特に②の暑熱ストレス緩和の飼料資材候補、アナカルド酸を含有するカシューナッツ殻油(CNSL)の有用性について検討した。まず、肉用鶏へのCNSLと加熱CNSL給与時におけるアナカルド酸とその誘導体の動態と、腸内細菌叢および腸内抗炎症応答を調べた。その結果、アナカルド酸やカルダノールやそれらの存在量は、摂取量に対して排泄物では0.9~4.7%、肝臓では0~0.2%と低値であった。菌叢解析において、CNSL区ではS.oligofermentansの占有率が低下する一方で、Lactobacillus属ではいずれの菌種においても占有率の著明な変化は認められなかった。また、腸管のTL1A、TLR2発現はCNSL給与により抑制された。なお、CNSLにより低下したTL1Aの発現量はStreptococcus属の占有率との間に正の相関が示されたが、さらなる多面的な解析を要すると判断された。次に、暑熱時でのCNSL給与による生産性改善効果に、腸内細菌叢と腸内炎症応答がどのように関連づけうるかを調べた。その結果、増体量、飼料摂取量は暑熱対照区で対照区に比べ低下したが、暑熱CNSL区では改善傾向にあった。また、暑熱対照区では対照区と比べ、腸管のTLR4、IL-6、TGF-β、TLR2の発現量が増加したが、暑熱CNSL区ではその増加は減少した。以上より、アナカルド酸とその誘導体のほとんどが消化管で作用し腸内細菌叢変化を介して免疫応答に影響を与えること、またCNSLは暑熱ストレス緩和の飼料資材候補として有用で、その生産性改善効果には免疫関連遺伝子が関係している可能性が示された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)