2016 Fiscal Year Annual Research Report
ブタにおけるニパウイルス病原性発現機序の解析と予防法の開発
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15H04591
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
米田 美佐子 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (40361620)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ニパウイルス / アクセサリータンパク / ワクチン |
Outline of Annual Research Achievements |
ニパウイルス病原性を規定するアクセサリータンパクと相互作用する宿主因子の解析を行った結果、Vタンパクがある宿主と相互作用し、宿主細胞内でのウイルス複製効率を上げていることが明らかとなった。これは、同属のウイルスにおいて初めての知見である。また、豚ヘルペスウイルスベクターにニパウイルスの膜タンパクであるGタンパクを組み込んだ組換えワクチンの効果の検討を行った。本組換えワクチンを摂取した豚では、ニパウイルスGタンパクに対する血中抗体価の有為な上昇が確認された。そこでさらにニパウイルスを用いた攻撃試験も行い、感染あるいは発症防御能の検討を行った。このワクチンを摂取した豚では、非免疫群と比較して、体重や体温変化などの臨床症状が軽減し、さらに鼻スワブ中のウイルス排出量の低下も認められた。このことから本ワクチンの有効性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ニパウイルスの病原性に関与するアクセサリータンパクの機能解析を進め、これまで知られていないVタンパクの細胞内での挙動および機能を明らかにすることができた。また我々が作出した組換えワクチンについても、その効果を検討し有用であると考えられる結果を得た。本ワクチンの免疫惹起能について、細胞性免疫の解析が少し遅れているが、そのためのツールは概ね揃えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
アクセサリータンパクの機能解析については、V以外のタンパクについてもさらに進める。特にCタンパクについては、in vitroの実験で相互作用する宿主因子が複数見つかっているので、それらについての詳細な機能解析を進める。組換えワクチンの効果の検討については、今後、呼吸器を中心とした各臓器でのウイルス増殖量の比較や、病理組織学的解析も行う。
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Research Products
(3 results)