2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H04632
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤岡 弘道 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (10173410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 光弘 大阪大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (40312962)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 塩化学種 / 求核置換反応 / 分子プローブ / フッ素化合物 / in situ protection法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,これまでの研究で得た塩化学種の生成,修飾,反応性の制御に関する知見を活かし,ケミカルバイオロジー研究や,創薬を目指した生物活性化合物探索に有用な手段の提供を目指して以下の研究を行った。
A)ピリジニウム型塩化学種を利用する有機合成化学:A-1)エーテル結合で連結された分子プローブの合成に関しては,ハイプシンアプタマー取得のためのハイプシンパートと樹脂がエーテル結合で結合した樹脂担持方ハイプシン誘導体の合成を目指して研究を行い,ハイプシンパートの合成に成功した.A-2)フッ素化合物ライブラリーの構築については,生物活性化合物に多く見られるインドール1位窒素原子をトリフロロメチルチオメチル基で保護した誘導体の合成を目指して検討し,インドール1位窒素原子をMOM基で保護した誘導体をTMSOTf-bipyridilで処理して得られるビピリジニウム塩にCuSCF3を反応させることにより目的の化合物を収率よく得る事に成功した。 B)ホスホニウム塩を化学種を利用する有機合成化学(in situ protection法の展開):エノンとケトン混合物をTMSOTf-PPh3で処理するとエノンが選択的にphosphonium silyl enole etherとして保護されることを既に見出しているが、今回残されたケトンのアルキル化並びにアリル化に成功した.Phosphonium silyl enole etherは後処理によりエノンを再生するため, 同様の反応性を持つエノン存在下にケトンを選択的に変換する手法として確立できた. C)オキソニウムイオンを経る反応を塩化学種を経る反応として開発:Beckmann開裂反応中間体をホスホニウム塩化学種として捕捉し,Grignard試薬と反応させ,種々の炭素求核種を導入することに成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,塩化学種を利用した,ケミカルバイオロジー研究や,創薬を目指した生物活性化合物探索に有用な手段の提供を目指して,A)ピリジニウム型塩化学種を利用する有機合成化学,B)ホスホニウム塩を化学種を利用する有機合成化学(in situ protection法の展開),C)オキソニウムイオンを経る反応を塩化学種を経る反応として開発,について研究を行っている.研究実績の概要に記したように,当初計画のそれぞれの項目について一定の成果を挙げることが出来ているので,おおむね順調に進展していると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記したように,A)ピリジニウム型塩化学種を利用する有機合成化学として,A-1)ハイプシンパートと樹脂がエーテル結合で結合した樹脂担持方ハイプシン誘導体の合成のための,ハイプシンパートの合成に成功したので.さらに研究を推し進める.A-2)フッ素化合物ライブラリーの構築については,インドール1位窒素原子をトリフロロメチルチオメチル基で保護した誘導体の合成に成功したので,さらなる研究を行う。 B)ホスホニウム塩を化学種を利用する有機合成化学(in situ protection法の展開)として,エノンをphosphonium silyl enole etherとして保護して, 同様の反応性を持つエノン存在下にケトンを選択的に変換する手法として確立できたので.本法を他のカルボニル誘導体へと展開する. C)オキソニウムイオンを経る反応を塩化学種を経る反応として開発に関して,Beckmann開裂反応中間体をホスホニウム塩化学種として捕捉し,種々の炭素求核種を導入することに成功したので,他のオキソニウムイオン中間体を経る反応でも中間体の塩化学種としての捕捉と,その利用を検討する.
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Research Products
(43 results)
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[Journal Article] Self-assembled Multi-layer Stabilized Nickel Nanoparticle Catalyst for Ligand-free Cross-coupling Reactions: in situ Metal Nanoparticle and Nanospace Simultaneous Organization2016
Author(s)
Hoshiya, Naoyuki; Fujiki, Katsumasa; Taniguchi, Takahisa; Honma, Tetsuo; Tamenori, Yusuke; Xiao, Mincen; Saito, Nozomi; Yokoyama, Mami; Ishii, Akira; Fujioka, Hiromichi; Shuto, Satoshi; Sato, Yoshihiro; Arisawa, Mitsuhiro
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Journal Title
Advanced Synthesis & Catalysis
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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