2017 Fiscal Year Annual Research Report
Prevention of a virus propagation based on cellular factors controlling HIV infection
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15H04659
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
三隅 将吾 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (40264311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高宗 暢暁 熊本大学, 熊本創生推進機構, 准教授 (60322749)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | HIV-1 / 宿主因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
MEK阻害剤として世界で初めて承認されたTrametinibがHIV脱殻過程を阻害することにより、HIV複製を阻害することを明らかにした(Biochem. Biophys. Res. Commun. (2018) 495(2): 1846-1850)。ウイルス出芽時、ERK2はCAタンパク質の前駆体であるPr55とともにウイルス粒子内に取り込まれる。その後、前駆体タンパク質Pr55はHIV Proteaseによってprocessingをうけ、intermediatesを生じると、CAタンパク質のSer16-Pro17モチーフがERK2によってリン酸化を受けるというモデルを見出した。本研究では、HIV持続感染細胞をTrametinib処理することにより得られたウイルスは、ウイルス粒子内に取り込まれているMEK1/2の活性が阻害されることにより、ウイルス粒子内のERK2の活性化が阻害され、結果的にSer16のリン酸化の効率が低下し、Pin1依存的な脱殻過程が効率的に進行しないために、感染価が低下することを明らかにした。本知見を基にして、脱殻過程そのものを阻害する新規治療戦略を立案したいと考えている。さらに、HIV感染初期過程に関与する新たな細胞因子の探索の一環で、解糖系酵素の一つであるPyruvate kinase muscle isozyme M2 (PKM2)がウイルス粒子内のtRNALys3の取込みを阻害することにより、標的細胞における逆転写過程を阻害し、ウイルスの感染性を阻害する宿主因子であることをつきとめた。これまでの研究でGAPDHも同様の効果があることを見出していたが、GAPDHによるtRNALys3の取込み阻害様式とは異なる様式で、作用していると思われ、現在相互作用様式を詳細に明らかにするためにVIP aaasyのシステムを導入し検討する準備を進めている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)