2015 Fiscal Year Annual Research Report
エピゲノムとミトコンドリアを機能的に連結する分子機序と病態関連性
Project/Area Number |
15H04707
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中尾 光善 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (00217663)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | エピゲノム / ミトコンドリア / 遺伝子 / クロマチン / 代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子の発現を調節するエピゲノム(印付けられたゲノム)が、どのように形成されて、また変換されるのか、その根本的な制御については不明な点が多い。ミトコンドリアに由来する代謝物が、エピゲノムの修飾基やその修飾酵素の補酵素として使われており、クロマチンリモデリングなどの核内事象がエネルギー(ATP)依存性であることから、エピゲノムとミトコンドリアが連動する未知の仕組みがあると考えられる。 本研究では、エピゲノムとミトコンドリアの共同性に着目し、新規の制御機構を明らかにすることを目的とする。具体的には、siRNAライブラリーと各種細胞株を用いて、エピゲノムとミトコンドリアに関連性をもつ約80の候補から絞り込んだ、有力な15分子の機能解析、その相互作用(複合体)の解析、ChIP-Seqによる標的遺伝子の網羅的解析を実施した。また、網膜芽細胞腫(RB)タンパク質がエピゲノムとミトコンドリアを機能的に連携すること、エピゲノム因子のHMGA2が脂肪細胞の機能制御に関わることを見出して、エピジェネティックな代謝調節について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
エピゲノムとミトコンドリアを機能的に連結する因子を同定して、新知見を得ている。また、網膜芽細胞腫(RB)タンパク質およびエピゲノム因子HMGA2によるエピジェネティックな代謝調節に関する最先端の研究成果が出ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、当初の計画以上に進展しているため、研究計画の変更なしに推進する。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] H3K4/H3K9me3 bivalent chromatin domains targeted by lineage-specific DNA methylation pauses adipocyte differentiation2015
Author(s)
Y. Matsumura, R. Nakaki, T. Inagaki, A. Yoshida, Y. Kano, H. Kimura, T. Tanaka, S. Tsutsumi, M. Nakao, T. Doi, K. Fukami, T.F. Osborne, T. Kodama, H. Aburatani, and J. Sakai.
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Journal Title
Mol. Cell
Volume: 60
Pages: 584-596
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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