2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H04730
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 敏彦 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10292848)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インフラマゾーム / 慢性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフラマゾームは、生体に対する様々な刺激(病原体、体内で生じた代謝産物等)を感知し、Nod様受容体を介してカスパーゼ-1を活性化する細胞内システムである。カスパーゼ-1の活性化により炎症性サイトカインのIL-1betaやIL-18の前駆体が部分切断され、活性化サイトカインとして産生される。Nod様受容体の中でも、感染症や生活習慣病等のヒトの疾患にもっとも関与しているのがNLRP3であるが、活性化に至る詳細な分子メカニズムは不明のままである。NLRP3を活性化するメカニズムとして、ATPや膜傷害性毒素による細胞内カリウム流失、ミトコンドリア傷害によるmtDNAやカルジオリピンの細胞内遊離、さらに各種代謝産物結晶(コレステロール、尿酸など)によるライソゾーム傷害が提唱されている。しかし、これらの経路がどのようにNLRP3を活性化していくのか未だ不明である。本研究では、新たに見出したライソゾーム膜の破綻→ガレクチン-3の集積→NLRP3活性化の経路を解明することを目的とした。ライソゾーム障害を起こす刺激後に、ガレクチン-3とインフラマゾームのアダプタータンパクASCの一過性の共集積を認めた。また、NLRP3も同様に集積することがわかった。さらにこのような集積は、ライソゾーム障害を経ない他のNLRP3刺激因子(ATPなど)で活性化させた場合には認められなかった。したがって、各種分子のライソゾーム膜周辺への共局在は、ライソゾーム障害によるNLRP3活性化にのみ起きる現象であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度7月に現在の研究機関に赴任したところ、想定に反して研究に必要な基盤設備が皆無であることが判明した。そのため、赴任後速やかに研究を開始することができなくなった。約半年間は基盤設備および解析機器の整備、実験準備に費やされたため、予定の実験スケジュールが遅れ気味となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後速やかに実験を進める。また、本年度生細胞イメージング解析装置を導入したことによりいっそうのスピードアップが図れる。
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[Journal Article] Complete Genome Sequences of Low-Passage Virulent and High-Passage Avirulent Variants of Pathogenic Leptospira interrogans Serovar Manilae strain UP-MMC-NIID, originally Isolated from a patient with severe Leptospirosis, determined using PacBio Single Molecule, Real-Time Technology.2015
Author(s)
Satou K, Shimoji M, Tamotsu H, Juan A, Ashimine N, Shinzato M, Toma C, Nohara T, Shiroma A, Nakano K, Teruya K, Terabayashi Y, Ohki S, Koizumi N, Okano S, Suzuki T, Hirano T.
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Journal Title
Genome Announc
Volume: 3
Pages: e00882-15
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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