2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mid to long-term impact of overseas elective programs on Japanese medical graduates: a mixed methods study
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15H04753
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
武田 裕子 順天堂大学, 医学部, 教授 (70302411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 芳枝 獨協大学, 外国語学部, 教授 (30386792)
堀 浩樹 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40252366)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医学教育 / 海外選択実習 / 健康の社会的決定要因 / 社会貢献 / 国際共同研究 / グローバル人材育成 / コンピテンシー / 実習手引書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、(1)国際共同研究による、医療系学生用海外実習手引書の作成、(2)学生時代の海外選択実習の意義と課題に関するアンケート調査、ならびに(3)半構造化インタビュー調査を実施した。 (1)医療系学生用海外実習手引書の作成:英国キングス・カレッジ・ロンドン, 米国タフツ大学,カナダマギル大学の実習手引書をもとに、汎用性の高い海外実習ハンドブックを作成した。内容は、①目的、②実習先の選択、③渡航準備、④健康や安全、⑤倫理的事項、⑥課題と評価からなる。2017年8月に開催された国際医学教育学会(AMEE)および日本医学教育学会、同年11月開催の日本国際保健医療学会にて成果を発表するとともに、ウェブサイトを通じて手引書を自由にダウンロードできるようにした。 (2)学生時代の海外実習の意義と課題に関するアンケート調査:2大学および3団体の協力を得て、217名の卒業生(卒後1年~32年)から回答を得た。実習先(低中所得国または高所得国)、卒後年数(10年以内またはそれ以上)に分けて、統計解析を行った。低中所得国実習経験者は、健康格差やその社会的要因など医療と社会の関りについてよく学べたと回答し、高所得国での実習者は臨床に関する学びの充実をあげた。中低所得国で実習した卒業生は、高所得国実習者と比べて、医療過疎地での勤務を2.75倍強く希望し、国際保健など国際貢献への協力も1.99倍希望するという結果が得られた。 (3)卒業生へのインタビュー調査:社会の多様性を知る経験やロールモデルとの出会いが、その後の成長につながり進路選択にも影響していた。また、医療制度や教育体制の違いを体験し、現在の医師や研究者としての仕事に役立っているとの振り返りがなされた。 学生時代の海外選択実習は、その後の歩みの中で繰り返し思い出され、一時的な学びにとどまらない意義ある体験となっていることが本研究で示された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
本研究課題で作成した海外選択実習ハンドブックは、上記のURLから自由にダウンロードして活用いただけるようPDF版とword版とをアップしています。将来的には、医学教育のwebsiteに移行予定です。
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Research Products
(14 results)