2015 Fiscal Year Annual Research Report
ラマン分光法を用いた,好酸球性食道炎の非生検診断法の開発
Project/Area Number |
15H04763
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
山本 達之 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (60230570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 芳一 島根大学, 医学部, 教授 (30243306)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ラマンスペクトル / 好酸球性食道炎 / エオシノフィルペルオキシダーゼ / 内視鏡 / 新規診断法 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの食道で使用できる内視鏡装備可能なラマンプローブ開発を開始した。27年度は,そのための試作機として,汎用ラマン分光装置に接続可能な,光ファイバーラマンプローブ(波長633nm用)を,協力企業の分光科学研究所の協力によって開発した。このラマンプローブを,汎用ラマン分光装置に実際に接続して,ラマンスペクトル測定が可能であることを確認した。 ヒトの好酸球を含む白血球を,ヒト血液から分画濃縮して,ラマンスペクトルを測定した。その結果,分画した白血球の中に,エオノシノフィルペルオキシダーゼのラマンスペクトルを与える顆粒球が含まれていることが確かめられた。それらの顆粒球のラマンスペクトルは,ミエルペルオキシダーゼを含む好中球ののラマンスペクトルに似ているが,好酸球のラマンスペクトルの区別可能であることが確かめられた。 次に,分画したヒト白血球を,マウス食道に注射して,好酸球由来のエオシノフィルペルオキシダーゼのラマンスペクトル測定を試みた。実験に用いる注射器の針の内径が太過ぎると,食道粘膜を破壊していまうこと,逆に,内径が細過ぎると,針の内側に白血球が詰まってしまうことが分かった。このため,ヒト血液から分画した白血球ペレットをマウス食道粘膜に塗布してラマン測定を行った。現在,結果を解析中であるが,食道粘膜のラマンスペクトル上に,エオノシノフィルペルオキシダーゼが重畳したスペクトルの測定に成功していて,今後実際にヒトの好酸球性食道炎組織を用いた実験に進むための手がかりを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
好酸球の有無を,エノシノフィルペルオキシダーゼのラマンスペクトルの有無によって診断するために必要な,光ファイバラマンプローブの試作機の製作に成功した。 好酸球由来のエオシノフィルペルオキシダーゼのラマンスペクトルを,ミエルペルオキシダーゼなど,他の顆粒球由来のヘム酵素を区別できることが,ヒト血液から分画した白血球を用いた実験によって確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度は,好酸球性食道炎の臨床現場で使用可能な,ポータブルラマンプローブ装置の開発を行う。すでに,協力企業の分光科学研究所と打ち合わせを開始している。
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Research Products
(30 results)
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[Journal Article] Circumferential distribution and location of Mallory-Weiss tears: recent trends2015
Author(s)
Okada M, Ishimura N, Shimura S, Mikami H, Okimoto E, Aimi M, Uno G, Oshima N, Yuki T, Ishihara S, Kinoshita Y.
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Journal Title
Endoscopy International Open
Volume: 3
Pages: E418-E424
Peer Reviewed
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